月と星が踊るMidnight
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月と星が踊るMidnight
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▶▶僕たちはまだまだ諦めない
「あれ、ノーナさん……?」
庭を歩いているうちにいつの間にかノーナとはぐれてしまった事に気づいたリンは不安げに辺りを見回したがすぐに諦めて歩き始めた。先程ノーナからこの場所は色々な場所や時代の魔女が集められているせいで空間が安定していないと聞いていたからだ。そして、縁のある者とは慌てずともそのうち会えるとも。
「とは言え、ヴァネッサが好き勝手やる前に会わなくちゃならないんだ。なるべく多くの魔女と縁を結んでこの場所を安定させないと……」
そんな独り言を呟きつつ、手入れされていないのか伸び放題の植え込みをかき分けて進んでいく。
「誰だ!」
「うわっ!」
リンが認識出来たのは一閃の光だけ。次の瞬間には目の前に剣の切っ先が突きつけられていた。
剣を突きつけているのは褐色の肌の魔女だ。琥珀のような金色の瞳は鋭く、リンを敵か味方か値踏みしているようだった。先程の動きと言い、目の前の魔女がかなりの手練であることが伝わってくる。
リンは思わず両手を顔の横にあげて、無抵抗の意思を示した。
「す、すまない!僕はリン!東の国の魔女だ!突然現れて驚かせてしまったかも知れないけど、僕は特に怪しい者じゃないんだ!僕もここにいきなり連れてこられて困っていて……」
「……嘘ではないようだな。こちらこそいきなり剣を突きつけて申し訳ない。見慣れない場所なので少し過敏になっていたようだ。私はライラだ」
ライラはそう答えると三日月のような形の剣を一振りすると持っていた鞘に収める。その流れるような動作にリンは思わず目を奪われた。演劇の中で殺陣をすることもあるが、やはりきちんと剣を扱っている剣士の動きは無駄がなく美しい。
「……何か?」
「いや、美しい所作だと思って」
「う、美し……!?」
リンの言葉にライラは口ごもると、そのままそっぽを向いてしまった。しまった。一流の剣士と思われる相手に対して「美しい」は失礼だったか。洗練されているとかの方が良かっただろうか……?
(あれ?)
しかし、ライラの体からじわりと滲む「色」にリンは目を瞬かせた。明るいオレンジ。リンは固有魔法の影響で相手の感情が色で見ることができる。そしてオレンジ色は喜びを表しているはず。
「……んんっ、ゴホン!父の影響で幼い頃から剣を習っているんだ。貴女の目にかなうものであるならばそれは光栄だ」
しばらくしてライラはきりりとした顔つきでリンに向き直った。けれど、その頬は微かに赤くなっていた。
(……思ったよりも怖い人じゃないのかもしれないな)
早速良い「縁」が結べそうな予感にリンは微笑んだ。
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「月と星が踊るMidnight」
🎤リン・トパーズ(cv.月瀬ひるく)
🕌ライラ・シャフリヤール(cv.杏織)
🎤月と星が踊るMidnight
フェンスを超えて 舞い戻った校庭
All:古い校舎の中 閉じ込められ叫んでいた
🕌ここから出してくれとガラス窓を叩き
割ろうとした日々よ
All:今 僕たちは僕たちは憂う
このままじゃこのままじゃダメだ
刃向かった 刃向かった大人
🕌いつしか 嫌だった嫌だった世界
目を瞑り生きることに 抵抗なくなった
All:そう あんなにも あんなにも ずっと
軽蔑していたものは何だ?
間に合うか 間に合うか これから
🎤ホントにやりたいこと それだけをやろう
物分かりよくなって 流されたくはない
All:誰に何言われても 僕たちはまだまだ諦めない
過ちを恐れるな
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☪︎素敵な伴奏ありがとうございました☪︎
えつろう様
https://nana-music.com/sounds/0677f256
☪︎ 𝕋𝕒𝕘 ☪︎
#月と星が踊るMidnight #日向坂46
#魔女リン #魔女ライラ
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