小田急の駅は地下を抜けてから
全部似ているね
ふたりで話したことを思い出して
青色の電車に揺られている
昔の恋人が住んでいた川沿いの家は
少し狭くて散らかっていたな
蒸し暑い夜は冷たい壁が好き
あなたのまるまった背中より
お風呂あがりのアイスと散歩が好き
あなたの長い襟足より
裸足で地面を感じて歩くのが好き
あなたと手を繋ぐより
ほんとうは初めから夢であればいいのにと
いつからか願うようになってしまったよ
空き缶と煙草、フルーツ牛乳と回数券
あんたと私は一緒になれない
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