【声劇】異端者Mの証言
異端者:ふっかさん
【声劇】異端者Mの証言
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A~Z。
アルファベットを与えられた、
モデルケースの人間たち。
本人たちはそれを知らず、
ただ生きてきただけ。
Mは【Maverick 】
被検体の人生の結果を聞き、記録するのが
小生の仕事だ。
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人々は神を愛した。
私は悪魔を愛した。
だって、神様は願いを聞くだけで、
助けてはくれないけれど、
悪魔は代償を払えば、
必ず願いを叶えてくれるから。
どうしても叶えたい願いがあった。
もう一度、会いたい人がいた。
人々から石を投げられ、
汚い言葉をかけられても、
悪魔を愛さずにはいられなかった。
神は私(僕)に試練しか与えない。
憎しみは募っていくばかり。
幾人(いくにん)を殺しても、
晴れないほどの感情。
悪魔に身を委ねれば、
全て救われるような気がした。
私(僕)の全てをかけて、
この感情を晴らしてみたかった。
夕闇の月。あの月が赤く染まって、
いずれ、神など滅んでしまえばいいと、
切実に思う。
水面にこぼした1滴。
歪む水面には悪魔が映っている。
ああ、これが本当の私(僕)の姿なのだ。
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ケース13【Maverick 】
悪魔を信じ、悪魔を愛した。
その結果、
人間から悪魔に転じてしまった。
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