〈第4話〉 真実と虚構【後編③】
台本:由季 BGM:『夜に埋もれて@bgm』haruki 様 イラスト:MΔWΔTΔ様
〈第4話〉 真実と虚構【後編③】
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【CEA】〈第4話〉真実と虚構【後編③】
翌日、メディアでは、ペルソナが暫く活動休止する、といった話でもちきりだった。
一方、SNSでは、匿名のある投稿から裏切り者が何者かによって制裁された、という話が瞬く間に広がっていく。
セオ「あーあ、ほんとバカな奴ら」
レイ「…真実なんて、どうでもいいのよ」
クレア「悪魔だわ。人の死を娯楽に使って、楽しんでる」
オリヴァー「だが、彼らにとってそれが"正義"だった。今回はそれを利用しただけさ」
レイ「でも、どうして射撃に?」
オリヴァー「あれは一種の演出。彼らが高みに行くためのね」
レイ「大丈夫かしら…」
不安そうに手を握りしめるレイに、オリヴァーはその手に自身の手を重ねた。
オリヴァー「それは彼ら次第だよ」
その姿が気に入らなかったのか、彼の気を引こうとクレアが話しかける。
クレア「ねぇオリヴァー、私の射撃…どうだった?」
オリヴァー「高度もタイミングも全て計画通りだった。また腕を上げたね」
クレア「!つ、次はもっと範囲を広げるわ!」
オリヴァー「期待してるよ」
クレア「…えぇ」
満足気に笑うクレアをジト目で見たセオは、改めて気になったことを尋ねることにした。
セオ「…師匠、一ついいですか。今回、自殺ではなく他殺にしたのはどんな意図が?」
オリヴァー「君の言う前者の場合、ペルソナは存続どころか、解散する可能性があった」
セオ「!」
オリヴァー「彼女の願いはペルソナが高みに行くための踏み台となること。そのためには、"叶わない夢"が必要だ」
レイ「叶わない夢って、ナタリーさんの?」
オリヴァー「そう。彼らは彼女の遺志を引き継いでいかなければならない…そういった状況にもっていくためには"他殺"でなければならなかったんだ」
セオ「なるほど!」
オリヴァー「…だから、戻ってくるよ」
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絵師
MΔWΔTΔ様
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