願わくば彼らに夜明けを
傘村トータ
願わくば彼らに夜明けを
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🎪「あなたを忘れないよ」🎭
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SCRIPT2-10『記憶の歌』
ダンからの報告によれば、目を覚ました少女はすっかり元気を取り戻したらしい。頃合いを見て劇場まで連れてきてくれと頼み、サフィは備え付けの受話器を下ろした。
「一時はどうなることかと思ったが、何とか収束できそうだ」
「これで神様からもお咎めなし! 助かった〜!」
大袈裟に腕を伸ばす閻魔様の後ろ姿は、あの日失った少女のまま。こうして見ると、本当に何も変わってはいなかった。
「……閻魔様も、日々の仕事で大変だろうに、付き合ってくれて感謝するよ」
「えー? なんか今日は変だね。お礼なんて言っちゃって」
声を殺して笑いながらも、閻魔様は上機嫌だった。ふわりふわりと浮きながら、小さな声で鼻歌を歌い始める。
「その歌……」
旋律に確かな懐かしさを覚え、サフィは思わず目を丸くした。彼女はもう、全てを忘れてしまっているはずだ。それなのに何故、彼女が『エマ』だった頃に教えた歌を覚えている?
サフィが何も言えずにいると、閻魔様はくるりと振り返って、花が咲くように微笑んだ。
「良い曲でしょ。何処で聞いたのか忘れちゃったけど、ずっと頭に残ってるの。きっと大切な曲だったんだ。それだけは覚えてるの」
ふふっと声を漏らし、閻魔様はそのまま部屋を後にした。残されたサフィは、彼女の言葉を脳内で反芻し、やがてゆっくりとその場に座り込んだ。
「そうか……」
誰に語るでもない、自分を納得させるために漏れ出た言葉。
「覚えていてくれたんだな」
喉の奥が熱く震えていた。何かが込み上げてくるような、こんな感覚は久しぶりだった。
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〖LYRIC〗
🧊「リリィ、リリィ 君の幸せなんて
願ってたあの頃に戻れないんだ」
🎲知ってるよ どうにもならないことも
でも嫌いになんてなれなかったよ
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🎲またいつか 光を歌いながら
二人 手を繋いで 歩きましょう
明けない夜はないと教えてくれたこと
私の手を引いてくれたこと
「あなたを忘れないよ」
🧊リリィ、リリィ どうして手を伸ばして
僕の頬なんて撫でているの
明けない夜はないと歌う君は
僕を出ていった雫を拭って
「あなたを忘れないよ」とそう言った
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🧊「リリィ」
🎲「なあに」
🧊「ねえ 僕 ほんとに 君が好きだよ」
🧊「リリィ」
🎲「なあに」
🧊「君はどう?」
🎲「私も」
🎲あなたが好きよ
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〖CAST〗
🧊サフィ(cv:オムライス)
https://nana-music.com/users/1618481
🎲閻魔様(cv:はいねこ)
https://nana-music.com/users/7300293
〖ILLUSTRATOR〗
常磐 光紀
https://x.com/7th_tm
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〖PLAYLIST〗
https://nana-music.com/playlists/4041539
#CIRCUS_IS #傘村トータ #明けない夜のリリィ #あなたの夜が明けるまで
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