密かなる交信曲
💭ソウ(濁茶)
密かなる交信曲
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✦ 𝙨𝙤𝙡𝙤 𝙨𝙤𝙪𝙣𝙙 ✦
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「にがにが〜って、あの子の恋の味は甘くは無いけどお顔がきらきらぱちぱちって弾けてる!次の恋に向かって全速前進だ〜!!! 」
story
カランカラン
喫茶店の心地よい扉のベルが響く。
私は、この喫茶店に通うのが日課。通わないといけない理由がある。
「いらっしゃいませ!今日も来てくれて嬉しいな。」
彼に会うために。
『いつもの、メロンソーダください!』
「はいはい。いつも美味しそうに飲んでくれるから作りがいがあるよ。…その幸せそうな顔をもっと見たいから内緒でクリームもトッピングしちゃうよ。」
…うーん、私の好きな人は本当に人たらしなんだと思う。そんなとこに惹かれてしまった。
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いつものように、いつもの時間で喫茶店へ出向く私は、迷わずに彼と距離が近くなるカウンター席へと向かう。
『…あれ?店主さん。彼は今日居ないんですか?』
「ん〜、今日はたしか…デートとか言ってたよ。いつも来てくれるのに申し訳ないね。」
思わず、頂いた水で咳き込んでしまった。店主さんから色々お話を聞こうと思ったが、既に別のお客さんとの対応に向かってしまっていた。
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あの日から喫茶店へ行こうと何度も考えたが、もし最悪の場面に出くわしたら…と思うとなかなか行くことが出来なかった。
何より、今は彼に会いたくなかった。
学校も終わり友人と別れ、自分の家に足を進めた。
「…あれ。学校帰り?今日もお疲れ様。」
今1番会いたくない彼と出くわしてしまった。
喫茶店の制服や袋をみて買い出し終わりだろう。
…しかし、いつもと違うのは隣に綺麗な女の人がいる事。
「あっ!この子が、いつも来てくれる可愛いお客さんね。お話に聞く通りすごく可愛らしい子だね〜!」
2人は、たまたま出くわして喫茶店も寄ってくと話していたが、そんな話は私には入ってこなかった。
こんなにも綺麗な彼女がいて、なのにいっつも思わせぶりな態度ばっかとって……イライラする。
『そーなんですね。私は課題が沢山残ってるので喫茶店に行く暇無いです。それでは。』
彼が、彼女さんがもっと性格悪ければ酷い事言って吹っ切れてやるのに。
…でも私は
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カランカラン
「…あ!えっと…忙しそうだったからもう来てくれないかと思った!」
結局この喫茶店に来ちゃうんだよなぁ。
ヘラヘラ笑いやがって…中途半端ヤローが。
まぁ、まだ私も吹っ切れてない時点で中途半端なんだろうけど。
『そーゆーこと、あんまり言わない方がいいですよ。…あと、私はメロンソーダの為に来てるので勘違いしないでくださいね。』
「…?うん。いつものメロンソーダでしょ?じゃあ、今日も…」
『クリームトッピング、奢りでお願いしますよ。』
ほんと、私も中途半端だよね。
______________________________ 💭 𓈒𓏸
歌詞
部屋の端から始まる日々を
ただ繰り返す毎日のストーリー
知れない 知らないままで生きていく
感傷も 貧相な瞳に吸われてくだけの
死なない歌はあるかな?
馳せるだけなら無料の想いも
少しだけ手が届きそうだと
やってきた 君は
人間と似てるような 波間から
1人で歌っている 歌ってくれる
出せない声は 消えない君と線を引く
続く道の正体を かげる後悔を
ひとつずつ解いたら
いつも浮かべないままの
僕の声たちは 君になって届くだろう
星の裏まで
✦ 𝘤𝘢𝘴𝘵
あいむ/💭ソウ
https://nana-music.com/users/1747142
✦ 𝙩𝙖𝙜
#milk
#ソウから君へ
#密かなる交信曲
#星降る音楽会
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