【声劇】もう一度、君に
読み手:ちび 伴奏:そうすけ様 台本:ℒ
【声劇】もう一度、君に
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2度目のはじめましてを、君に。
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―序幕(あらすじ)―
前世での私は体が弱く、持病を持っていた。
そのせいで病院と家を行き来する生活を送っていたが、
それでも私は幸せだった。
何故なら、愛する彼がいたからだ。
しかし幸せはそう長くは続かない。
私は死んだ。君を残して__
そして、幾年もの時が過ぎた今、
私は生まれ変わった。
いつかの約束を、守るために。
以下、台本。
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私は、私だけど私じゃない。
いつかの私を知る人はいない。
大切な君と交した最後の約束も。
大切な君に見守られながら息を止めたあの日のことも。
誰も知らない。…けれど、確かに私は覚えている。
…あの言葉も。
君が覚えているのかもわからない。
私の事だって覚えてないかもしれないし、
そもそも君が今、生きているのかもわからない。
それでも。…それでも会いたくて、宛もなく探していると知れば、君は笑うのだろうか___
______春。あれからもう随分と経った。
何年も探し続けた。…だめだった。
いつかのまだ小さかった私も成長して、大人になった。
何度も諦めようと思った。
…それでも諦めきれなくて、街の雑踏に目を向けた先に、
___君がいた。
……見間違いかと思った。
でも、見間違えるはずなんてなくて、気づいたら走っていた。
「あの……!」
息も絶え絶えに声をかける。
それから君に、こう言うんだ。
「…はじめまして、私は______」
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伴奏:そうすけ様 より 『 春 』
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台本:ℒ
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―終幕(在る日)―
「…ねぇ、ごめんね。私の体が弱いせいで、何処にも行けなくて。」
『そんなことないよ、気にしないで。ね?』
「…そっか、ありがとう。」
「…そうだ、ねぇ、もし…もしもだよ?来世があったとしたら、また会えるかな?」
『…会えるよ、きっと。』
「へへ、そっかぁ。…じゃあ、もし次があったら、私、元気な人に生まれたいなぁ。そしたらいろんなところに行けるでしょ…?」
『そうだね。君といろんなところを回って、うんと笑顔にしてあげなくちゃだね』
「うん。……ね、約束、しよ?私、絶対君をまた見つけるから…もし見つけたときは、私をいろんなところに…連れてって、欲しいの、」
『…分かった。約束する。だから_____
…ありがとう______
微笑んで、遮るように口にした言葉。
声にならなかったそれが、彼女の最後の言葉だった
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