#コムロウイの花火_nana
🐾ロンド(おめが)
🔥ミヤ(mmm.)
♊リコ/オト(苺夜)
🌱ハニイ(びゃく)
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閑話休題。
旅の妖精の様々な祭りの話に、妖精たちは息巻くように盛り上がる。例えば昔話をする者、例えば空想に思い馳せる者。そして例えば、この街の祭りがもっと増えないだろうかと言う者。
旅の妖精は目を細める。確かにこの街は、年に一度の豊穣祭しか祭りと呼べるものがない。それは少しばかり、寂しいものである。ただ、妖精たちが人間の理に手を出すのならば、それ相応の加護を持つものでなければならないのは確かだった。ここにいる妖精たちに、それに類ずる者はいない。
妖精が増えるということは、実のところ、残酷なことなのである。
「ようし、次は少し趣向を変えるか」
膝を叩いた旅の妖精は、とある話をし始めた。
──これは一般的な定義の祭りとは、少し異なる、奇妙な祭りの話である、と前置いて。
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