八月の歌

浜田省吾

8月15日という日にこの伴奏を投稿してくれたrain bankさんに感謝します✨ 下記は、 1986年、この曲が入っているアルバム「J.BOY」を引っ提げてのコンサートツアーパンフレットに載っている文章 -------------------- 父さん、昨夜夢を見たよ。 家族が昔のように一緒に暮らしている夢だ。 夢の中には、兄弟3人にひとつずつ部屋があるんだ。 その家を持つことができて、父さんはとても得意気だったよ。 16歳の時から働き始めた父さんの夢といったら、 おれ達の為に家を建てることだったものね。 おれ達いつも転勤の度に借りたちっぽけなアパート暮らしで、 重なるみたいに暮らしてたものね。 65歳の時、やっと田舎に小さな家を持つことができたけど、 その時はもうばらばらだった。 病気のお袋の世話もその年でするのは大変だったろう。 それ以上にお袋も辛かっただろう。 時々、男と女、そして夫婦って何だと思うよ。 若い頃のおれといったら、 "親父と同じような人生は送りたくない"が口癖のようだった。 金や美しい女を追いかけてRock'n Rollのバンドをはじめた。 そして、今も九州の高速道路をバスに揺られて走っている。 おれは33歳になった。 父さんがあの苦しい時代を生き抜き、 おれ達子供を育てたことがどういうことなのかわかるようになった。 父さん、何も心配しないでいいよ。 子供達はうまくやってゆく。 父さん達に負けないようにね。 -------------------- ここで語られる浜田さんの「父さん」は、広島県で働く、特高警察の警察官だったそうです。 特高警察は戦後追放されるわけです。 警察官なので、救援のため原子爆弾で破壊された直後の広島市に入り、二次被爆し、原爆症を発症。 何とか回復して再び警察官として働くことになるのですが、時を経て、アルバムJ.BOYが出た翌年に膵臓癌でなくなります。 二次被爆の影響は、あったのだろうと思います。 そんな親のもと、戦後の広島で育った浜田さんの歌詞や文章には、反戦・反核という一括りではない、宇宙の力を悪魔に変えた人類の愚かさに翻弄された人の、生き様そのものが伝わってくる気がします。 戦争はいけない。戦争は嫌だ。 何故殺さねばならない。 何故殺されなくてはならない。 現在、日本にも不穏な空気が流れています。 だって仕方ないじゃないかあいつら武力拡大するから…じゃなくて、やっちゃいけないことってのはあるのだ。 外交を投げ出して威嚇に走るのか。 流されてはならない。 それでも過去と同じ過ちを繰り返すのなら、もはや人類は滅びるしかない、滅びるべきだ、というのが僕の深いところでの思いです。 学ぶ気が無いのなら去るべし。 地球を守りたいなどと言っても、自分が生きやすい環境を保ちたいだけであって、本当に心から地球と自然を守りたいのなら、あまりにも不自然な人類こそいなくなるべきなのさ。 それでもやはり、人は、生きていたいもの。 ならばせめて、慎ましく、感謝しながら生きるべきではないのか。 自然界よ、我々人類だけが不自然な存在だが、お願いここにいさせて、と慎ましく。 浜田さんが書いた 『父さん、何も心配しないでいいよ。 　子供達はうまくやってゆく。 　父さん達に負けないようにね。』 このとおりに出来ればいいけれど、 実際はうまくやれず、心配だらけのまま推移してゆく……という、いつまで経ってもそんな世界のままなのだろうか。 歌詞✩࿐⋆* 砂浜で戯れてる 焼けた肌の女の子達 おれは修理車を工場へ運んで渋滞の中 TVじゃ　この国　豊かだと悩んでる だけど　おれの暮しは何も変らない 今日も　Hard rain is fallin'. 心に　Hard rain is fallin'. 意味もなく年老いてゆく 報われず　裏切られ 何ひとつ誇りを持てないまま 八月になるたびに “広島-ヒロシマ”の名のもとに 平和を唱えるこの国 アジアに何を償ってきた おれ達が組み立てた車が アジアのどこかの街角で 焼かれるニュースを見た 今日も　Hard rain is fallin'. 心に　Hard rain is fallin'. 子供等の肩をうつ 飢えてゆく　すさんでゆく 明日への希望など持てないまま 満たされぬ想い この　からまわりの怒り 八月の朝は　ひどく悲しすぎる No winner. No loser.　ゴール無き闘いに 疲れて　あきらめて　やがて痛みも麻痺して Mad love. Desire.　狂気が発火する 暑さのせいさ 暑さのせいさ 今日も　Hard rain is fallin'. 心に　Hard rain is fallin'. 意味もなく年老いてゆく 報われず　裏切られ 何ひとつ誇りを持てないまま #アキ浜田省吾 #アキ八月の歌 #八月の歌 #浜田省吾 #自己流アレンジ #GarageBand伴奏 #rainbank伴奏 #196sound