夏に還る【和風】【朗読】【声劇】【台本】
読み手 ささげ 台本:宇迦 伴奏:いさ様
夏に還る【和風】【朗読】【声劇】【台本】
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読ませていただきました!
ひっっっさしぶりの声劇。
どんな声で読むのがいいのか分からなくて、ならいっそ年齢不詳のような声でやろう、ということでやや少年系。
思い出が思い出せないおっさんの朗読です。
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耳の奥で、遠く昔の夏が聞こえる。
木々の揺れる風音(かざおと)
辺りに聞こえる蜩(ひぐらし)の声
どこかへ流れる川の音(ね)
遠い山々へ向かうように広がる田畑(たはた)
山の麓(ふもと)に建つ、木陰(こかげ)の神社。
朱色(しゅいろ)の鳥居(とりい)が
空の色によく映(は)えた。
そう、それは青い、
それはとても、青い空だった 。
何時(いつ)の音(おと)なのか、わからない。
けれど、目を閉じ、風を感じると
耳の奥で蘇(よみがえ)り、
瞼(まぶた)の下で見えてくる。
記憶に触れる。
それはまるで、波ひとつない水面(みなも)に
指先で触れる様(よう)な感覚。
嗚呼( あぁ)、還(かえ)りたい。
そこに私の居場所は、まだ、あるだろうか。
香りを、音を、色を、温度を
全てを抱いて再び還りたい。
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