アリスブルーのキス
はぴらび!
アリスブルーのキス
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4月のある日。
春を思わせるうららかな日差しの中で目を覚ました小夜は、いつも通りベッドの上で伸びをした。
🌙「んーーっ……はぁ、昨日は楽しみにしてたライブの円盤を見て夜更かししちゃったなぁ……ん?」
声に違和感を感じて小夜は首を傾げた。ベッドを下りると心なしか視界もいつもより高い気がした。そのまま部屋にある鏡の方を見れば、見た事のないイケメンがそこに映っていた。
つやつやとした黒髪に涼やかな赤色の瞳。小夜が呆然としてぱちぱちと瞬きをすると、鏡の中のイケメンもぽかんとした顔でぱちぱちと瞬きをした。
見た事がないと言ったがそれは嘘だ。そう、鏡の中のイケメンは──小夜にめちゃくちゃ似ていたのだ。
🌙「え?え?な、何だこれーー!」
これーーーこれーーこれーとエコーが響く叫び声に、下の階から「うるさいわよ!小夜!」と母親のお叱りの声が飛んできたのだった。
❁
🌙(これ、一体どういう状況……!?)
小夜は頭を抱えながら学校に向かっていた。
突然男になった小夜に両親も日和も驚いた様子ではなかった。まるで小夜が男なのが当たり前のように。一体どういうことかと考え込んでいると、突然ぽんっと方を叩かれた。
振り返ると眼帯をした銀髪のイケメンと、ヘアピンとピアスを沢山つけたイケメンがすぐ側に立っていたので小夜は体感30cmほど垂直に飛び上がった。
🌙「わ!!!!!な、何ですか!?」
🔮「小夜ではないか!良い天気じゃな。共に教室まで行こうぞ!」
💘「ていうか~真琳先輩、さっきガッコーと反対の方に歩いてたんすよ~まじウケる~」
🌙「もしかして、真琳ちゃんとめぐちゃん……!?」
特徴的な喋り方と、ほにゃりとしたゆるい笑顔に見覚えを感じた小夜は目を丸くする。
🔮「む?真琳『ちゃん』?」
💘「え~何すか~?あだ名的な?うれし~」
どうやらその通りらしい。
思わず小夜はその場に膝をついた。
🌙(銀髪の厨二病アイドルと、チャラ男に見せかけて実はゆるゆる癒し系アイドル……!?良すぎる……!)
校門前で突然うずくまり、悶え始めた小夜に驚いたのか何人かの生徒がそばに寄ってきた。
ふわふわとした髪の可愛らしい少年に、緑色のタレ目が印象的な背の高いイケメン、そして長い青い髪がミステリアスな雰囲気のイケメン。こちらもそれはもうものすごく見覚えがある。
💐「あれ?皆どうしたの?」
🌼「グッモーニンみなさん!いい日ですネ~」
🫧「小夜先輩は、どうされたのでしょう……?」
🌙「な、何でもないです!」
慌てて小夜は立ち上がり教室に向かう。ありがたいことに教室の位置は同じらしい。
🌙(菜々乃ちゃん、男の子になっても可愛すぎる!弟系アイドルか……いいな……。アリスちゃんは癒し系っぽいのはそのままだけど、男の子になるとますます背が高くて格好良すぎる!これでスポーツ万能なんでしょ!?ほ、惚れてまうやろ……。アクアちゃんは上品でありながらミステリアスな感じが良い……!あぁ~王子様っぽい衣装を着て欲し(以下略))
キャパオーバーになりつつ、ふらふらと教室に入ると出入口のすぐ側にいた2人が振り返る。片方は長い髪をポニーテールにしてるイケメン。そんな髪型が違和感なく似合っている。もう1人は赤い髪の美少年。気の強そうなツンとした表情に見覚えがある。
💎「おはよう、小夜」
🌙「うわーっ!流石現役モデル顔がいい!」
💎「あ、ありがとう……?」
👗「ふんっ、今日も無駄に元気が良いんだな!」
🌙「うわーっ!天然のツンデレ美少年!ありがとうございます!」
👗「と、突然何っ!?」
小夜の挙動に2人が驚いていると、後から追いついてきたメンバーが説明をし始めた。
💐「うーん、真琳くんが言うには何か朝から様子がおかしいらしくて……」
🫧「突然顔を赤くしたり、大声を出してうずくまったりするらしいんです」
🌼「オゥ、もしかしてサヨ風邪ですカ~?」
👗「え?具合悪いの?だったらさっさと家に帰って休みなよ。べ、別に心配してるわけじゃないから!勘違いしないでよっ!」
全員が心配そうにしているのが心苦しい。
単なる限界オタクの発作なのである。
そこに新たな声が聞こえた。
🐰「みんな!おはようなんだぞー!」
🌹「そんな所に集まってどうしたんですか?」
現れたのは銀色の髪と黒色の髪の2人組。似たような髪型をしているが、雰囲気は全く違う。この2人もめちゃくちゃ見覚えがある。
💎「あぁ、何か小夜の様子がおかしいらしくて」
🌙「ハァハァ……!?双子イケメンアイドル!?そんなの美味しすぎるよ……!!!」
🐰「……いつもの小夜だと思うんだぞ」
🌹「そうですね。僕もそう思いますが」
全員が「まぁアイドルを見てる時の小夜ってこんな感じだったかな……?」という雰囲気に包まれる。
🌹「ま、まぁ体調に問題がないなら良かったです。今日はライブの配信がありますし」
💎「あっ!そうだった!そろそろ本番だからみんな急いで移動して!」
🌙「えっ!?ええ~!?!?」
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-2年生-
🌼アルバート・スプリングフィールド (cv.さき)
🌙薄月 小夜 ウスヅキ サヨ (cv.月瀬ひるく)
🔮小倉庵 真琳 オグラアン マリン (cv.ゆん)
👗東雲 じゅえる シノノメ ジュエル (cv.まじゅ。)
💎空良 ひすい ソラ ヒスイ (cv.小日向 奏乃)
💐立花 菜々緒 タチバナ ナナオ (cv.瑠莉)
🌹ローズ (cv.杏織)
🐰ラヴィアン (cv.はいねこ)
-1年生-
🫧アクア・ コーラルシー(cv.うにの子)
💘恵茂川 めぐみ エモカワ メグミ(cv.あんに。)
🌹初めての鼓動 🔮身体から脈打って
🌹🔮生まれたばかりのこの瞬間から目をそらすな
👗夢の中で追いかけた 🐰メロディーを掴み取って
👗🐰何を伝えたい? 心の叫び
💐🐰答えの無い世界の中で
💐💎一筋の光が射し込んだ気がした
All:Just my imagination 今 動き出す
🌼🌙この名も無い想いを繋いで
All:迷い込んだ夢のその先を
🫧💘見せてくれるんだろう扉開いて
All:全て手に入れた ー祝福のキスをー
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🌙「な、何とかなった……わっ!」
🐰「小夜、ライブお疲れ様なんだぞ!」
男の子になっても変わらず整った顔立ちのラヴィアンに飛びつかれて、ドキマギしつつも小夜はこの状況に少しずつ慣れ始めていた。
🌙(よく考えたらイケメンアイドルに囲まれた学校生活なんて、こんな状況……最高じゃないですか!しばらくこのままでもいいかも……!)
と、思った瞬間。
どすんという音と共に頭に鈍痛が走る。恐る恐る目を開くと逆さまになった見慣れた自分の部屋が見えた。そして左を見れば鏡に映ってるのは、ベットから上半身がずり落ちたいつもの──女の子の自分。
🌙「ゆ、夢オチーーーーー!?」
オチーーーオチーーオチーとエコーが響く叫び声に、下の階から「うるさいわよ!小夜!」と母親のお叱りの声が飛んできたのだった。
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❁第3期サウンド 一覧❁︎
https://nana-music.com/playlists/3990488
❁キャラ紹介 一覧❁︎
2年生
https://nana-music.com/playlists/3982964
1年生
https://nana-music.com/playlists/3985953
❁素敵な伴奏ありがとうございます❁︎
White Water様
https://nana-music.com/sounds/04253b8d
❁tag❁︎
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