くれなゐ
天野月子
くれなゐ
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それぞれの正しさを振り翳すように人は群れを成す
食み出すもの刈り取る鋏を携え わたしを捕らえる
狂いはじめてた ぬくもりの香り揺さぶられた わたしを笑い
君は消えてゆく 闇夜の隙間にわたしの身代わりに
朱く 朱く
永遠に刻み付いた
君とわたしをひとつ束ねた残骸
今も同じ永遠を泳ぎながら
わたしを待つの ちぎれた翼で
大空を舞って
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