____幼少年の僕たちに指さして笑われた_____
国道沿いに対峙する 僕達の閉じた未来
屋上階で目を瞑り 重力場に逆らう
道徳なんて死んじまえ 缶コーラ蹴り飛ばした
青春なんてこんなもの このセリフ何度目だ
生き急いでいた彼女は 昨日郊外の倉庫で
歪な顔をして ビニールテープを 首に巻いた
我儘のナイフで夢を脅す 僕らの明日が泣き叫んだ
「助けてくれ」の声を 孤独の盾で塞いだ
屁理屈の正義で夢を殺す 僕らの明日が血を流した
しょうもないと火を付けて 積まれた思い出燃やした
_________ 🗡 × 🔫 __________
いつまで経ってもこいつとは仲良くなれない。
外から見たら仲良いだろお前らと言われてしまうだろう。だが、本当に合わないのだ。
「……何してんの」
特別棟の屋上。
誰も寄り付かないこの場所にどうせいるのだろうと顔を出すと、探していた姿はやはりそこにいた。
ロエはフェンスに寄りかかり、兎月が眉間に皺を寄せて忌々しげに声をかける。
ロエは笑った。
「見てわかんない?」
「やめろよそういう冗談」
兎月が怒りを孕んだ声で怒ると、冗談だと思うの?とロエはくすくすと笑い声を漏らす。兎月も、ロエが本音半分で言っていることくらい分かっていた。
「まあ、分かってるよ。」
そう言って、ロエは空を見上げた。
雲ひとつない晴天。ロエの表情には陰りのひとつも見えない。
よいしょ、とフェンスから離れ、兎月の元へ戻ってきたロエは肩を竦める。
「どうせ死なないよ、いつもご苦労なことで」
「なんで毎回ここに来んの」
兎月の問いに、ロエは得意の嘲笑を見せた。
「…ここなら、助けを求めて泣いても誰も聞かないから、安心出来るんだ」
このメンヘラが。兎月がそう吐き捨てて踵を返すと、彼は何も言わずその隣に並んで歩き出した。
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