ヘルプミーヘルプミーヘルプミー

清竜人

自分は恵まれた環境に居る。自分より過酷な環境に居る人なんてこの世界に腐るほど居る。 争いもなく。そこそこ楽しい事もあり。仕事もある。平和だな。 いつも通り健やかな朝を迎えて鏡を見ると。 いつの間にか笑えなくなっていた。 精一杯のヘルプミーは余りにもか細く。 誰かに届くのかすらわからない。 届いたところで平和に脳内を侵された人々に自分の現状を必死に打ち明けたとて。 『まあ、いつか何とかなるよ。頑張れ。』 そんな二枚重ねにしたティッシュペーパーよりも薄い言葉が返って来るだけ。 ヘルプミー ヘルプミー ヘルプミー 心から ヘルプミー ヘルプミー ヘルプミー 。 生きるのって難しいと言うよりか、多分。 自分に満足することが難しいというか。 ほぼクリア不可能なゲームを一生涯かけてしている。 ・ マザー・テレサも気にかけないくらい　ぼくは健やかに生き延びている 何不自由なく歩いている その上おもしろいものも腐る程あるし　楽しいことだって沢山ある 可能性もある　明日もあるよ 幸せだな でもね　本当は ヘルプミーヘルプミーヘルプミー 心から ヘルプミーヘルプミーヘルプミー