【予告風声劇】カンパニュラの花束を君に

読み手 : 〇〇様 / 書き手 : 結椛 / BGM : 彗様

最後に伝えたかった想いは、 感謝と、熱く懸命な気持ちだった。 〈男性主人公〉と〈女性主人公〉の どちらかを選んで演じてくださると嬉しいです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 〈男性主人公目線〉(アルベール) 【1:30〜】(Aメロ、時計の後のピアノから) 「懐かしい夢を…見ていたような…。｣ 意識がふわふわしたままで、 どのくらい眠っていたのかも分からない。 思い出さなければならないことがあるような気がして、 ふと、カレンダーに強調して書かれた、 赤い丸を見つけた。 【1:04〜】(Bメロ)(早めに読む) 走馬灯のように事件の記憶が蘇った。 ずっと傍(そば)に居てくれた、彼女のことも。 「僕(俺)は…！君に伝えなきゃ…！」 家を飛び出し、息を切らし、 水たまりを蹴飛ばして、港まで全力で走った。 【0:49〜】(サビ) 「…エイミー！！！」(遠くに届くように) 朝一番で街を離れるはずだった、 驚いた表情(かお)の君。 船の階段を駆け下りて来る君の目には、光る涙が…。 声を発せない彼女の唇が「良かった…」と動く。 「全部思い出したんだ。本当に…ありがとう。 　こんなこと言っても無理かもしれない。 　けど！…どこにも行かないでほしい。」 【0:25〜】(アウトロ) 彼女を抱きしめ、 耳元で全ての言葉を噛み締めながら言った。 「ごめん、やっと分かったんだ…。 　君が…誰よりも大切な人だって…！」 　　　　　　2025年7月公開 　　映画「カンパニュラの花束を君に」 　　　　　　失いたくない人に 　最後に気持ちを伝えたのは、いつですか？ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 〈女性主人公目線〉(エイミー) 【1:30〜】(Aメロ、時計の後のピアノから) アルベールの意識が事件から戻らないまま、 この町を出る日を迎えた。 雨がいつから窓を叩いていたかを覚えているほど、 昨晩は眠りたくても眠ることが出来なかった。 アルベールを想えば想うほど…。 出来るならずっと、あの人のそばにいたかった…。 【1:04〜】(Bメロ) でも、私の使命を考えれば考えるほど、 簡単にそんなことは出来ない。 もう彼も、私のことは覚えていないのに…。 締め付けられるような心を抱えていた、その時だった。 【0:49〜】(サビ) 『この声は…！？アルベール！？』 船の階段を駆け降りると、 泥まみれで息を切らしたアルベールが…。 『ああ…！良かった…！』 涙が溢れて止まらなくなった私は、 今までで一番、声が出ないことを呪った。 アルベールに伝えたいことが… ありがとうが…たくさん…あるのに…。 【0:25〜】(アウトロ) すると、彼が私を抱きしめ、 「一緒に生きたい」と力強く呟いた。 震えるほど嬉しい言葉に、互いの胸が鼓動する。 私の…答えは……。 　　　　　　2025年7月公開 　　映画「カンパニュラの花束を君に」 　　　　　　失いたくない人に 　最後に気持ちを伝えたのは、いつですか？ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 〜メモ〜 彗さんの「ノーチラス」の伴奏を聴いて、 アルベールのストーリーが頭に映像で 流れたことが始まり。（彗さんありがとうございます！） 「感謝」が花言葉の花→カンパニュラ 別名　フウリンソウ　 初夏に咲く、小さく可愛らしい釣り鐘型の花。 〜あらすじ〜 双方とも18歳程度の設定。 中世ヨーロッパ。漁師町に平民として生まれた長身で大柄のアルベール(男性主人公)は、町にやって来たエイミー(女性主人公)と仲良くなる。エイミーは、発声障害を療養するためにやって来た、小さな領地の将来の当主であるお嬢様だった。性格は、表は高貴でありながら、ざっくばらんにハツラツとしているが、本当は様々な重圧を感じており、それがストレスになった可能性があった。声が出せずに身振り手振りや筆談でコミュニケーションを取るしかないエイミーに、アルベールは優しく応えてくれた。いつしか、互いの誠実さや美しさ、賢さなどに惹かれていった二人は、意識し合うようになっていた。 声が戻らないまま、領地に帰るため別れの時が近づいていた約1ヶ月前のこと、エイミーが暴漢に襲われそうになるという事件が起こる。多方面で様々な噂を聞いていたアルベールは、襲われる寸前で現場に駆けつけ、エイミーを助け出した。 しかし、頭を殴られた影響で、アルベールは一時的な記憶障害と診断され、エイミーのことも分からなくなってしまう。 絶望に暮れるエイミーだったが、それでも、自分を助けてくれたことに対する恩と、彼への愛情から、従者とともに帰る前日まで看病をし続ける。 エイミーが領地へ帰る日の朝のこと、奇跡的に記憶を取り戻したアルベールは、エイミーが乗る船へと走る。出港直前で会えた二人。アルベールは自分の気持ちを伝えるが、果たしてエイミーの返事は…？ 台本を使用する際は、 この台本及びBGMのサウンドの方に 拍手・コメントをよろしくお願い致します。 ※BGM 「ノーチラス / Piano ver. 」 彗さん この台本を歌ったサウンドと、あとがきはこちら。 https://nana-music.com/sounds/0683c32e #彗さんのサウンドトラック #声劇 #一人声劇 #漁師 #お嬢様 #両思い #両想い #結椛の台本 #台本 #声劇台本