蘇える金狼のテーマ　終

前野曜子

2022年8月21日、親父が死んだ。 肺癌が全身に転移した。 享年65歳。 数年の闘病は誰にも迷惑をかけず、明るく振るまい、普通に生きてる？　私なんかより平然と笑い、元気だった。 臨終も葬式も長男の私にすら知らせず、呼ばず、末期ガンの患者とは思えないくらい元氣なまま逝った。 そんな彼が教えてくれたのが大藪春彦であり、松田優作であり、角川映画だった。 私は1979年の10月4日生まれだが、確か野獣死すべしは、10月4日に映画公開された。 仲代達矢、藤岡弘、、松田優作、木村一八らが伊達邦彦を演じたが、ユーサクさん版が一番原作からはかけはなれた作品で、角川春樹や大藪春彦も激怒したが、私はあの野獣死すべしが一番大好きで、一年に一回は観ないと氣がすまないくらいだ。 ちなみにユーサクさんはこのあたりからアクション俳優というイメージから脱却、演技がすっぱりと変わって来る。 原作の舞台は戦後まもない頃で、設定もまったく違う。 ユーサクさんが演じたのは、7、80年代頃。 奥歯を四本抜き、過度な減量をして、アメリカで長身の女性が受けるために考案された、足を切断して背丈を短縮する手術まで考えたが、それは断念したものの、激しい減量によりショックで身長が数センチ縮んだ。 戦場カメラマンが殺戮の中を駆け抜けていった末に仕上がり、日本という平和の惰眠の街に現れた、現代(いま)の野獣だった。 その前に放映された蘇える金狼は、最後以外はかなり原作に忠実な、野望とタフさをもった悪漢だった。 話が長くなったが、父が死んだ実感のないまま、過日にクリスマスを迎えた日、荷物が届いた。 蘇える金狼と野獣死すべしのBlu-rayだった。 差出人は、父の名。 予約してクリスマスに届くよう、手配をしていたのだ。 親としては、私は侍の氣風が残る戦前の祖父母の許で厳しく育てられ(た今の私の内面は、あの野獣死すべしのユーサクさんそのものであり、私はもう20年は軽く、精神科に通って、ギリギリ松田優作の伊達邦彦にならないですんでいる)、たまに会う程度で、実母と継母とは離婚し、お世辞にもいい親とは言えなかったが……漢(おとこ)として、永遠に勝てないことを完璧に思いしらされた(笑) そんなクソ親父(賛美ですw)へ贈る。 しばらく地獄で、じーさんの相手をしていてくれや(笑) ていうか、ちったぁ叱られてこい(笑)(笑) 私もそのうち行くからさ(笑) #蘇る金狼 #蘇える金狼 #前野曜子 #アコギ伴奏 歌詞 街はいつしか　ざわめき途絶え 心無くした顔がある 夢などいらない　眠りに陥ぬ人 抱いて貪り付きなよ　今だけは Oh-Oh-Oh-Oh-Oh Changes in my life Oh-Oh-Oh-Oh-Oh Changes in my life 動く標的　狙いをつけて 燃え上がる真昼の静けさは ねぐらをなくした　獣の涙 燃え上がる真昼の沈黙は 今日を賑わう　都会の裏の顔 Ah-Ah-Ah・・・ ꙳★*ﾟ（使用ギター）ovation 蘇える金狼　予告編 https://youtu.be/zU9rkE0InGE 野獣死すべし　予告編 https://youtu.be/pOdlVVvsoSk 蘇える金狼のテーマ 前野曜子 https://youtu.be/7ZOFOUWD7sg angels cover https://youtu.be/kWVDtlLMCKY https://youtu.be/b9dSmn2OEds 野獣死すべし　OP https://youtu.be/9gtOCtuUJQo