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第四章第一幕 「影」
場所:空岬アマノウ 路地裏(?)
時間:昼
立ち去る背中を見送ろうとしたとき。
アンバーが突然立ち止まった。
いや、彼だけじゃない。路地裏にいた住民も皆、時が止まったかのようにびくともしない。
何が起こったのか理解が追いつかないまま彷徨う視界の中で、目の前の空間に裂け目が生まれ、やがて”開いた”。
それは、一対の”瞳”だった。
片方の眼は、傷を負って瞑られている。
先程の戦闘で、ガンクゥの影に付けた傷と同じ場所。
傷は沸騰したようにぼこぼこと波打ち、真新しくなってゆく。やがて傷は綺麗さっぱり消えてしまった。
両の眼が”開く”。
「わたしは、お前をみている。」
禍々しい声が響く。聞こえているのは自分だけ。
すぐそこに感じる明らかな殺気。
「……い、おい!大丈夫か?」
ハッと気づくと、路地裏は元の活気を取り戻していた。さっきは一体、何が起こっていたのだろう。気づくと、別れたはずのローブの少年が心配そうにこちらを覗き込んでいる。
「邪悪な気配を感じて戻ってきたんだ。ガンクゥの影の眼に見つかった?それは本当か!
すまない、ボクのせいだ。
先程の戦闘、影の狙いはボクだった。そこであなたを巻き込んでしまったことで、やつはあなたのことを、ボクの仲間だと認識してしまったんだろう。
やつが見ている、と言ったなら、この先もずっとあなたは狙われることになる。本当にすまない。
もし……あなたさえ良ければ、ボクと共に行かないか?
この宝玉書は、邪悪な力を寄せつけない。キーアイテムが揃うごとに聖なる力が増し、魔物の眼を遠ざけていくだろう。
ここまで巻き込んでしまったが、宝玉書を持つボクのそばに居てくれたほうがより安全なはずだ。ボク自身もあなたを守ると約束しよう。」
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https://nana-music.com/sounds/06761ac1
CREDIT
https://nana-music.com/sounds/06754ee1
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