〈第2.5話〉白百合の赤く染まる頃に【後編②】
台本:由季 BGM:みわたか様 ハル様
〈第2.5話〉白百合の赤く染まる頃に【後編②】
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【CEA】〈第2.5話〉白百合の赤く染まる頃に【後編②】
レイ「貴女の気持ちは分からなくはないけど…喧嘩を売る相手は考えた方がいいわ」
セオ「人を傷つけておいて、自分だけは大丈夫、とでも思った?救いようがないね」
ルチア「…私は別に…殺した訳じゃ」
セオ「へぇ、じゃあ、殺してないなら許されるわけ?あんたの主人も無責任だよな。」
ルチア「違います!」
オリヴァー「ご安心ください。貴女の主人には手を出しません。…これは貴女が傷つけた人達の痛みです。」
ルチア「…!」
オリヴァー「では3本、かな?」
ルチア「待って…!」
オリヴァー「そう言われて貴女は止まりましたか?」
ルチア「…っ」
オリヴァー「最期に何か伝えたいことは?」
ルチア「お嬢様に…ごめんなさい…貴女は私の命そのものでした…と」
オリヴァー「賢明ですね。では機会があればお伝えしましょう」
クレア「オリヴァー、私にやらせて?」
オリヴァー「3本分だ。セオ、レイを頼んだよ。」
セオ「はい!…行きましょうレイさん。」
レイ「えぇ。…2人とも気をつけてね。」
セオとレイは、すれ違いざまにルチアに聞こえるように話した。
セオ「…いやー、見事に騙されてくれましたね」
ルチア「…?」
レイ「フェイクと見せかけた本物なんて誰も予想しないもの。…本当に怖い人…」
ルチア「…騙された訳ですね」
2人が館内を後にするのを横目に、クレアはナイフをルチアに向けた。オリヴァーはそれを黙って眺める。
クレア「ねぇ、怖い?」
ルチア「………怖いと言えば満足ですか?」
ルチアは乾いた笑みを浮かべていた。
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