【二人声劇】殺し屋と少女
「」『』
【二人声劇】殺し屋と少女
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『お兄さんが殺し屋さん?』
▼俺を見つめる女の子の
瞳に光はなかった
「お前さん、いくつ?」
『9歳』
「自分で依頼したのか?」
『うん』
「はぁー、普段なら理由なんて聞かねぇけど。なんで死にたい」
『……だって私が死んだって誰も悲しまないもん。みんな私を見てないもん。』
「なるほどな。で?いくら払う気なんだ?」
『え?』
「ただで殺し屋やってるわけじゃねぇ。それなりの金が必要だ。お前さんは払えるのか?」
『……今は100円しか持ってない』
「100円じゃ悪いが殺せねぇな」
『どうしたらいい?どうしたら私を殺してくれる?お金盗んでくればいい??』
「……そんなに死にてぇか」
『だってお兄さんなら苦しまず殺してくれるんでしょ?』
「ああ、でもさっきも言っただろ?タダではやらねぇって」
『でも、私にはお金ない。』
「だったら諦めたらどうだ?」
『嫌だ……お願い……殺してほしいの……』
「……悪いが他を当たってくれ」
『……待ってて。お金持ってくる』
「は?……おい、どこ行く気だ!」
(間)
「……お前さん」
▼両手に握られた札は
血で染まっていた
『持ってきた!殺し屋さん!』
▼無邪気に嬉しそうに笑っている
返り血のついた顔で
「ははっ、こいつぁ〜俺よりも狂ってやがる!」
『これじゃ足りない?』
「お前さん、名前は?」
『……サキ』
「誰を殺してきた?」
『お母さんとお父さん』
「サキ、俺はお前さんが気に入った」
『え?』
「誰も見てくれねぇっていうなら俺がサキを見ててやる」
『……私は殺してほしいだけなのに』
「ああ、もちろん殺してやる。でも殺すのはもう少し先だ。」
『……わかった』
「この金は受け取る」
『……絶対殺してくれるの?』
「俺は嘘をつかねえ。安心しな。」
「最期は苦しまず殺してやるよ、サキ」
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「」:殺し屋(35)
・裏サイトで殺し屋に依頼できる
・全身黒ずくめ
『』:サキ(9)
・苦しまず死にたくて自分で殺し屋に依頼
・両親から愛されず学校ではいじめられている
・瞳に光はない
【STORY】
"自分を殺してほしい"そう依頼したのはまだ幼い女の子だった。闇に染まった瞳はただただ俺を見つめる。金がない女の子は両親を殺してまで俺に殺して欲しいとーー……ここまで狂ってしまったサキに興味が湧いた。だから連れていくことにした。ただそれだけだ。
"苦しまず死にたいの殺し屋さん"
#二人声劇 #声劇 #声劇台本 #ponの台本
Comment
2commnets
- デイネイ ギヤマンコラボ先にてお借りします。
- お〜てにお借りしました!元の文章のままだと早口にならないと収まらなかったので、内容が変わらない程度に変えさせていただきました。