異ノ頭町花火大会 アフターストーリー
--
異ノ頭町花火大会 アフターストーリー
- 103
- 27
- 0
🎆
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「さぁさぁさぁさぁ‼️ 庶民たち〜‼️ 大抽選会の始まりですわよ〜‼️」
花火大会もいよいよ終わりに差し掛かった時、祭り会場の特設ステージで一人の女性が拡声器を手に、楽しそうにそう宣言した。
花火大会の協賛企業の関係者らしい。
傍に控えていた街灯頭の男性が、これでもかと電飾で飾り付けられている巨大な抽選箱を準備している。
「せやせや! 華の湯旅館のペア宿泊券当たるーだとか……ウチの愚弟が言うとったわあ」
「ええ。どうです? 物は試しと言いますし」
「まあ! 面白そうね! ねえフェリシア、私達も参加しましょう! ほらほら!」
「アイ……お嬢様、そんなに走ると浴衣が着崩れてしまいます」
浴衣で来場という参加条件のため、特設ステージの前は色とりどりの浴衣を着た来場客で賑わい始める。
そうして全員が抽選箱の中に入っている数字の書かれた紙を引き終わると、唐突に夜空に大きな花火が打ち上がった。
数字の形の花火。
奇想天外なその発表の仕方と蝶頭の女性の満足気な高笑いに、ある者は呆気に取られ、ある者は大いに笑った。
「____以上3組の皆様には、セバスが後日、旅館の宿泊券をお届けしますわ〜‼️‼️‼️ ……え❓ 2枚余る❓ そんなことわたくし聞いてな…………ええ、ええ……じゃあ誰かその辺の庶民でも捕まえて……」
高らかと宣言されたその言葉のあと、最後の花火が打ち上がる。
こうして、異ノ頭町の夏が終わった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「……ハナビ」
館の離れにある、誰も立ち入らない高い塔。
その最上階から、黒い影が次々と打ち上げられる色とりどりの花火を眺めていた。
To Be Continued
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
このサウンドの後、抽選で選ばせていただいたペア3曲、ソロ2曲のリポストを行います。
その曲を歌ってくださった方々に計5枚の華の湯旅館ペア宿泊券が贈られます。創作にお役立てください。
たくさんのご参加、ありがとうございました!
また来年の夏もお会いしましょう。
主催 異ノ頭町花火大会実行委員会
協賛 パピヨン財閥
Comment
No Comments Yet.