悪役にキスシーンを
🏳️キューレ
悪役にキスシーンを
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➽ 最低最悪の僕を演じるよ
ᗩƝᓰᙢᗩᒪᕮ!!第6話
「最終決戦!!重なる想いと掴んだ希望」前編
6話プレイリスト
➽ https://nana-music.com/playlists/3875437
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屋上の上で対峙する9人。
お互いに睨み合いどちらが先に動き出すか様子を伺う中、キューレの指示ですっかり輝きを失ってしまった瞳のアゼリアが行動を起こす。
漆黒のドレスによく似合う銀のマイクを握り、片手を胸に当てて歌い出したのだ。
それはとても哀しく、誰もが隠す心の闇を無理やりに引っ張り出してしまうような歌。
アゼリアを取り戻してみせる、キューレにこんな事をした理由を尋ねて正気に戻してみせる_______そんな希望を抱くことさえも許してくれない大きな闇が体を蝕むようで、ディーテ達の人数と戦力を持ってしても勝ちを見いだせない絶望的な状況だ。
「い、痛い……!」
精神的になのか身体的になのかもわからない痛みに苦しむディーテ達を見て、更に頬を緩めるキューレ。
「うふふ、凄い力!アゼリアちゃんが1番のチャームを秘めていたって気づいた私は天才ね♪」
彼女はそう言って、アゼリアの歌でさらに強化されたバリアを纏ったままロメリアに近づく。うずくまってこちらを険しい表情で睨むロメリアの頬をそっと撫でた。
「さ、これで邪魔されないわねぇ?ロメリア、お姉ちゃんと一緒においで?」
「……やだ」
提案を拒否され、その顔から笑みが一瞬で失われる。ロメリアの肩を強く掴み、瞬きの間に早口でまくし立てた。
「どうして?お姉ちゃんはあなたの事をこんなにも想っているのよ?あなたと私以外の全てを洗脳して、思い通りにして、誰にも邪魔されない2人だけのアニマーレをつくるの。そうしたら、あなたも昔みたいにいじめられることも無いし、私も一緒に……この世界の主役に」
「……じゃあなんで追いかけてきてくれなかったの」
ロメリアの言葉に、キューレは一瞬動きを止めた。ロメリアは未だ攻撃に苦しみながらも言葉を続ける。
「私、知ってた。キューレの気持ちも、そのせいで私が一度壊れてしまったことも。引越しはいじめを知った親に決められて。ずっと一緒にいてくれるって思ったお姉ちゃんも追いかけてきてくれなかった」
「それは、」
ロメリアは瞳に涙を浮かべて、自分からキューレの手にそっと触れた。
「やったことは許されない。……でもこんな事件を起こして悪役になる必要は、本当にあったのかな……?」
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ロメリアの訴えにキューレの瞳が揺らぐ。
2人の動きが止まった瞬間を狙って、ぴょんぴょんという効果音が聞こえてくるような足取りで、ふたつの影が近づいてきた。
「そう、あなたは間違っているのですよ!!!キューレ!!」
「今すぐこの状況をどうにかしなさい、です」
M!M!×Lap!nの2人もアゼリアの歌の影響を受けていたが、その精神力の強さで自分の足で歩けているようだ。
キューレは2人を一瞥するとその綺麗な顔を顰めて呟いた。
「なんで毎回私のことを邪魔するのかしらねぇ、この人たちは……」
「毎回……?」
自分の知らない話の気配がして、ロメリアは思わず聞き返す。
「は〜〜ん、なるほどですよ!!キューレはアイドル怪盗時代のことをまだ引きずっている!」
「……あなた達は私のことなんて視界にも入らないくらい輝いていたから、あの時の私の事を覚えているなんて驚いたわ?あなた達が横入りしなければ、本当は私が1番になるはずだった、この世界のトップに!!そして……」
キューレは下を向いたまま声を荒らげて、そのままロメリアへと視線を移す。
「あなたにアイドルとしての居場所を用意してあげたかった。ほら、小さな頃約束したでしょう……?」
「確かにアイドルとしてのあなたは素晴らしかった、です。でも、後に登場して瞬く間に人気となった私達ラパンに嫉妬して、ファンを洗脳することによる嫌がらせを行った。それがあなたのもうひとつの過ち、です。」
昔のことを思い出して感情が不安定になっているのか、ロメリアの手を強く握りしめるキューレ。ロメリアは手を握られたまま衝撃の事実に目を見開いている。
「あの時はとーーーっても大変だったですよ!?ミリア達のおっきな心でお咎めなしにしたって言うのに、またやっちゃったなんて仕方の無い子犬ちゃんですよ!」
「……子犬ちゃんですって?」
「はい。私達から見ればキューレはまだまだ子供、です。……だからまだやり直せるとミリア達は仰っているのです。」
ロメリアに続いてミリア、ミルクに諭されて混乱している様子のキューレ。もう後戻りは出来ないと思っていたのだろう。
その瞳が揺れている。
「私は、許されてもいいのかしら」
ぽつりと呟いたその時、もうひとつの声がその場に響いた。
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➽lyrics
シナリオどおりの恋は
もうすぐ終わりを迎える
観客は誰もいない
孤独なステージの上
僕に与えられたのは
嫌われ者の悪役で
君と結ばれる人は
僕じゃない他の誰か
立ちすくむ二人の影
スポットライトが照らす
決められた台詞どおり
僕はサヨナラを告げる
なぐさめの言葉どれだけ並べたって
結末はもう変わりはしないし
ちゃんと君が大嫌いになれるように
最低最悪の僕を演じるよ
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🏳キューレ cv.中条ルノ
https://nana-music.com/users/1791392
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➽tag
#アニマーレ
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#40mP
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素敵な伴奏ありがとうございました🐈🐕
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