はじまりのまえ、おしまいのあと
未来古代楽団 feat. DAZBEE
はじまりのまえ、おしまいのあと
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___定められたかたち描く空
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「 ここはどこ? 貴方はだぁれ? 」
今にそんな事を口にしそうなほど、大きな瞳を向ける少女にダイアナは困惑してしまった。
教会へ救いを求めてきた……というわけではなさそうだし、第一ダイアナは最期の時を迎えたはずだった。
急所をつかれたし、出血量からもう助からないことはわかっていた。
だからこそ最後に「スチュワート家を訪ねなさい」と子供たちへ伝えたのだから。
お父様、お母様へは私に何かあれば子供たちを助けてほしいと伝えてあるから。
いけない。今は目の前のことを考えなくちゃ。
死後辿り着いた場所にいた…ということはこの少女は神様の使い?――いいえ。違うわ。
先程の様子を思い出し、すぐに考えを改めて思考する。
少女もここが何処なのか分からずにいるのなら、迷っているのかもしれない。まだ10代の少女に見える。ならば、傍にいる方が良いだろう。何かあれば多少守ることは出来る。
ダイアナの考察が終える頃を見計らったように「貴方が主様?」と少女は疑問を投げてきた。
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ノエルよりも少し背の高い、落ち着いた雰囲気の彼女は、少し考えてから『ダイアナ』と名乗った。
ダイアナの瞳は真っ暗な色をしていて、その瞳を見る度に島の皆を……、ノエルを真っ直ぐに見つめた少女を思い出す。
ダイアナは物知りで、ノエルの投げるほとんどに答えをくれた。
ダイアナ曰く、「主様」は『神様』と言われるものと仲間――最初は分類と言っていたが、うまく理解出来なかった――なのではないかと教えてくれた。…仲間も最初は分からなくて、ダイアナは嫌な顔をせずもっとわかりやすく、詳しく教えてくれた。
神様は会おうとして会えるものではないらしい。だから、ノエルが特別なのかを知る術は今、ダイアナが知り得る中ではないのだと。
少しの好奇心と皆への反抗心でここまできたのだけれど、それでもダイアナと出会えたのだからいいかと思うノエルは少し、楽観的というやつなのかもしれない。
荒れ狂う黒へ身を投げた少女達は、きっとノエル達よりも先に主様の元へ行ったのではないかとダイアナはダイアナの考えを教えてくれた。ノエルが分からない、考えつかないことをダイアナは自分の考えだと前置きをした上でノエルに話してくれた。
「主様の元へ行ければ、新たなはじまりを迎えて、またおわりを迎えここへ戻ってくるのだと…私はそう思いますわ。」
それを聞いて、なんだか少し…ほっとした。
ほっと息を吐きたくなった…というより吐いてしまったのがなんなのかは、分からないけれど、これは良い事な気がした。
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不思議な問いを投げる「ノエル」と名乗った少女と話し込むうちに、なんだかおかしくなってきて、堪えられずに笑ってしまった。
物心がついてすぐの子供のような問いの中に、時々ダイアナも困ってしまうような難しい問いを投げてくるものだから、なんだか教会で面倒を見ていた子供たちを思い出してしまって。
そんなに昔のことでもないのに、なんだかすごく懐かしい。
不思議な子ね、と零した独り言を拾いノエルは首を傾げる。
「...?ダイアナもフシギだと思う。何も無いところを見ているような顔をしたり、かと思うと急に笑い出したり。……ダイアナも特別だったのかなぁ?」
一つ話せば、二つ疑問が返ってくるノエルとの会話は教会の子供達を思い出させると同時に、幼い日のダイアナを彷彿とさせた。
懐かしさと、戻れない時間の寂しさ。
ノエルといると『シスター・ダイアナ』ではなく『ダイアナ・スチュワート』として話していることを感じる。
暖かい、それでいて懐かしい時間を過ごしていることを感じる。
この時間が永遠であればいいのに。
それでもきっと私達のおしまいはやってきて、永遠なんてないのだと思う。
それならば次のはじまりまで、ダイアナの知識を彼女と共有するのは有意義な時間だろう。
いけない。また思考に囚われてしまった。
少し間が空いて、言葉を返す。
「特別の定義…特別である理由、と伝えた方が伝わりますか?ノエルのいう特別は私には分かりませんが、私は特別なんてたいそれたものじゃありませんよ。」
「そうなんだ。ダイアナは物知りなんだね。ねぇ!もっと沢山お話しよう!知りたいこと沢山なんだ!」
「ふふっ…。えぇ、いくらでも。私の知識が尽きるまで。おしまいがくるまで。」
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𝑪𝒂𝒔𝒕
🌲ノエル・イーライ(cv.おとの)
#シスターノエル
https://nana-music.com/users/7930665/
💐ダイアナ・スチュワート(cv.はいねこ)
#シスターダイアナ
https://nana-music.com/users/7300293
𝒍𝒚𝒓𝒊𝒄𝒔
🌲むかし、あるところ
なつかしいおはなし
💐おしまいのあとを
だれもしりはしない
🌲💐巡り巡り星が繰り返し
定められたかたち描く空
流れ零れ堕ちる迷い子は
見上げ焦がれ捧ぐ罪人の歌
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𝑻𝒂𝒈
#AkashicRecords #シスター達の鎮魂歌
#はじまりのまえ、おしまいのあと
#リサ伴奏
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