低め
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低め
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いっっっったんね?1日置いてみる
💍:RiiA(城下町を夢見るお嬢様)
『私に自由なんて言葉…もったいなさすぎるわ。』
城下町。彼女は夢を見ていた。
いつか私もあそこへ行って、
街の人とお友だちになって笑顔でお話をして、
幸せな日々をおくりたい、と。
しかし、彼女もまた幸せなのである。
お城から見下ろす街並み。
彼女には気付かず各々の過ごしやすいように
生きている街人たち。
それを眺めるのが彼女は1番好きだった。
だが、そんな時間は瞬く間に過ぎ、
やりたくもない習い事や礼儀作法の練習を
来る日も来る日も繰り返した。間違えれば暴行される。
そんな日々を過ごしていた。
国民は彼女の全てであり、
国民にとっての常識は彼女にとって夢であったのである。
彼女は願った。次、生まれ変わることができるのなら、
こんな暗闇ではなく光り輝く陽の下で楽しく過ごすことが
できますように。
もし、それが叶わない夢だとしても、
少しでも痛めつける手が止まりますように。
私は目の前にある古びた扉を開けた。
そして、静かに目を閉じ、夜の闇へ姿を消した。
『この世界って、楽しいわね。』
《可哀想なお嬢様。私のところにぜひいらしてちょうだい。今ちょうど温かい紅茶と焼きあがったクッキーがあるの。》
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