独白/DUSTCELL
君が描いてくれた似顔絵
部屋に残した画材とペーパーバック
風景を描くのが好きだった
それを見ているのが好きだった
誰もいない路地裏で自販機を蹴っ飛ばす
物に当たるなんてよくないってわかってる
よくわかってるよ でもやっぱり行き場がない
不条理を受け入れる広い心がない
感情的になるのを辞められない
もう時は戻らない 神はいない どうしようもない
見放された一匹の柔い獣
もう全部消えてくれ いっそまとめて全部消してやる
人ではないものに変わるその前に
茜色の空を仰ぐ
終わりがあるから美しいなんて
そんな綺麗事を軽々しく言わないでくれ
紙もペンももはやいらない
この詩は溝に捨ててくれ
どうか どうか どうか 其処で
強く 強く 今を生きて
全部壊してしまいたい
恵まれた暮らしも知も名誉も
あの時見た花火のように
散り散りになってしまえばいい
本当はこんな人間です どうしようもないくずな人間です
せめて終わりは笑いたい
この不完全な人生
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