_4.第二章(story02)_
【by Corrupted hymn :Ⅱ -Recurrence-】
_4.第二章(story02)_
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そして合唱祭当日。
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▶︎𝐒𝐓𝐎𝐑𝐘
4.第二章 (2/2)
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── 学園長から課された課題。
“特別な相手との歌(デュエット)”。
そして、
“自分達の中にある可能性の中でも、その歌の中で強く現れる魔力の特性を見極めること“。
今回の課題のペアの相手は、それぞれの特別な相手であり
だからこそ、相手の様々な変化を、己の変わらない信念を、メンバー達は気づき、自覚してこの合唱祭に臨んでいた。
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【 𝑫𝑼𝑶 𝑴𝑨𝑮𝑰𝑪 𝒐𝒇 𝑺𝑶𝑵𝑮𝑺 】
〜𝑴𝒂𝒈𝒊𝒄𝒂𝒍 𝒏𝒂𝒕𝒖𝒓𝒆 𝒐𝒇 𝒔𝒊𝒏𝒈𝒊𝒏𝒈 𝒗𝒐𝒊𝒄𝒆〜
𖣔
𓊈 ジェヘナ/ wotaku 𓊉
https://nana-music.com/sounds/065b3809
𓊈 ヴィータ/ 柊キライ 𓊉
https://nana-music.com/sounds/065b39fc
𓊈 Nightmare / Azari 𓊉
https://nana-music.com/sounds/065b3be5
𓊈 Don't say"lazy" / 放課後ティータイム 𓊉
https://nana-music.com/sounds/065b6aaf
𓊈 Black Out / *Luna 𓊉
https://nana-music.com/sounds/065b6cca
𓊈 JINGO JUNGLE / MYTH&ROID 𓊉
https://nana-music.com/sounds/065b6f4a
𓊈 ワタリドリ/ [Alexandros] 𓊉
https://nana-music.com/sounds/065ba00c
𓊈 エリート/ Chinozo 𓊉
https://nana-music.com/sounds/065ba1f0
𓊈 ヤミツキ / MARETU 𓊉
https://nana-music.com/sounds/065ba408
𓊈 Cry Baby / Official髭男dism 𓊉
https://nana-music.com/sounds/065bd405
𓊈 Surges / Orangestar 𓊉
https://nana-music.com/sounds/065bd61d
𖣔
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1組目、緊張した面持ちのウィアと楽しげなヒイエのペアを皮切りに
11組のペアがそれぞれの練習の成果を惜しげもなく披露していった。
🚫「まさか学園長が言っていたことが本当だとは……ルーレットで順番を決めるなんて……しかも、俺たちが一番手……」
👁🗨「なかなかない機会だろう?味わわねば、勿体無い」
🚫「それはそうですけど!……はあ。もう良い加減、腹を括ります。
スー……ハー……よし」
👁🗨「ああ、とても良い色だなウィア。……行こうか」
── 眠る力を知った者。
👁🗨「先鋒は務めた。さあ……次はお前達の番だ、見せてくれるだろう?」
🍽「はい!俺たちのことも見ていてくださいね」
🎭「先輩、最後の練習どおりやってよ?オレ絶対食らいつくからね」
🍽「イルジーも随分慣れましたもんね。
……それじゃあ。最後の練習以上でやりましょうか」
🎭「!!……へへっ。そうこなくちゃ」
── 在り方を見つめ直した者。
🎭「先輩達の歌、間近で聴けるのすっごい楽しみ。寮長クラスのペアってどんな歌を聞かせてくれるんだろう!」
🐯「ほう。光栄だな……ま、期待には十分に応えてやれると思うぜ」
💭「俺たちは俺たちのしたいことをしているだけだ。全員が自分達のことだけみて練習してきてる。じゃないと今回の課題は成り立たない。期待に応えるかは重要じゃない」
🐯「はは。そりゃそうだ。だが慕ってくる後輩とはきちんとコミュニケーションとるもんだ。期待してくれてるってんならさせておけば良いだろ?裏切るわけないんだからよ。
……さて、ここは“強者”だらけだ。生ぬるいことなんざ要らねえ」
💭「はい。……それじゃ、俺たちは俺たちのやり方で、全力を」
── 己の意志を信じ続ける者。
🫖「サディクくん!すっごくかっこよかったよ、あのムファルメ先輩と渡り合うなんてすっごいね」
💭「お互い好き勝手やっただけだ。……ところでお前達、何持ってんだ?」
🐾「何って、楽器だケド?俺たち軽音部だからさぁ、これがないと力が出ないんだよね〜」
🫖「これが合ったほうが、ナチュラルにオレ達らしくいられるってね!
それにしても……あの学園長の面食らった顔〜〜!めちゃくちゃおもしろかったな〜!」
🐾「ははっ!ま、無事に許可も取れたことだし、いっちょライブと行きますか!」
── 心のまま楽しむ者。
🐾「ど?最高〜ッッッのライブだったでしょ。緊張はほぐれたァ?ま、その顔は聞くまでもないか」
☂️「はい!!先輩方のアツい気持ち伝わりました!!!俺たちも頑張りますっ」
🎨「キラキラした先輩達、良いなあ。俺たちもあんなふうに輝けるかな……」
☂️「緊張しすぎだって。俺たちは地道にしっかりとやろう!忙しい中でもちゃんと練習してきただろ?それに、今回のデュオサウンドは……」
🎨「“俺たちにしか出せない歌声“、だもんね。よーし!先輩達にも、他の生徒のみんなにも、俺たちの歌を聴いてもらおう!」
── 成長を目指す者。
🎨「わ。グラッド君、珍しく眠くなさそうだね」
🏝「たくさん寝てきたから。それに、アコロ達の歌を聞いてたら、もっと目がさえた……」
🐠「眠りとは、闇を感じることのできる素晴らしい練習方法でもあるのさ。だから僕たちはたくさん眠り、己の闇と対話をし、そしてその闇もまた己の一部であるが故に、僕たちの作り上げる闇の歌は強く厳かなだけでなく美しいのさ…!!」
🏝「おお…………!(なんか……よく分からんけど……すごいんやな……!)
いっぱい寝ましたもんね。もちろん、歌の練習も、たくさんした……間近でアレータ寮長のすごい魔力を感じて、俺も……」
🐠「泥臭い努力をするよりも、何が自分に一番必要なのか、自分の魅力を引き出すのは何か?それを考えることが大事だとわかる、素晴らしい課題だった。
君という素晴らしい存在を輝かせるのに必要だったのは、僕という美しすぎる存在だったわけさ。さあ…あとは見せつけるだけだ、グラッド」
── 潜在する力を引き出す者。
🐠「やあ、エイダン。君たちの風を僕も早く感じたいよ……場外まで吹き飛ばしてくれるかい?」
🎓「あはは……歌で吹き飛ばすのかー。ま、それくらいの気持ちにはさせられると思う。期待していてくれ、アレータ」
🐯「さて……随分会場も盛り上がってきてるが、前のペアの歌……俺たちの曲の前にはおあつらえ向きじゃねえか。運も実力の内だな」
🎓「デアと練習した魔法のイメージ。風を一つに集める攻撃魔法じゃなく、まるで俺たちが、聞く人達みんなが空を駆けるような……この暗く重たい空気を飛ばして、会場全体に吹き渡るような風。──ああ、本当に練習しておいてよかった!きっと上手くいく」
🐯「ほんと、陰で努力してるよな……や、なんでもねえよ。それじゃあ寮長の実力ってやつと……『俺たちの歌』ってやつを見せつけてこようぜ、エイダン」
── 高みを目指し続ける者。
🐯「よぉ。調子はどうだ?ボドゲ部の優等生達」
🔍「絶好調ですよ、デア先輩。また部活に遊びにきてくださいね」
🍽「ええと。しっかりと胸を張って、上から不敵な笑み……でしたっけ?」
🔍「ふふ……様になっているぞストラ。流石に2回壇上に行くとなると緊張もしないかい?いつものように自然体でいられているね。気を抜きすぎるのも注意だぞ」
🍽「大丈夫ですよ!これからラディアと、俺たちらしく歌うだけですから。
……まあ、あくまでも『俺たちがどう見えるか』……ですけどね。人から見える姿もまた、俺たちであることに変わりはないですから。いつも通りにがんばりましょう」
── 他者からの目を理解する者。
🍽「お疲れ様です、アルカ先輩。先輩達も楽しんでくださいね……って、なんだかもう楽しそうですね」
💊「ああ!ストラたちや皆が温めてくれた会場のこの熱気!とても気持ちがいいし、居ても立ってもいられなくなるよ」
👁🗨「君は緊張とは無縁だね。アルカ」
💊「そんなことないさ。でも、ようやく君との晴れ舞台がやってきたんだよ?テンションが上がらない方がおかしいだろう?これから出番だとわかっていても練習した成果を発揮したくて、はやる心を抑えきれないのさ」
👁🗨「ふふ……それでは存分に。今までで一番最高の君を、特等席で見させてもらおうじゃないか。……ああでも。もちろん僕も君に引けをとるつもりはない。分かっているだろうが、な」
── 悠々と、己であり続ける者。
👁🗨「おや。君も……いや、君達も面白い色をしているな。非常に複雑だが……苛立ち。自信。信頼に、親あ ──」
🐾「先輩!それ以上言わなくて良いです!!」
🐕「どうしたのディンク〜?もしかして、緊張してるの?さっきはあんなに楽しそうだったのに、俺は頼りないってこと〜…?あんなに一生懸命工夫したり頑張ってきたじゃん〜」
🐾「あーもう、違うっての。俺も、他でもないビオナくんと練習した、暑くて苦しくてとにかくあつくるし〜い日々を思い出してただけです〜。……他でもないフクリョーチョー様とやるんだから心強いに決まってるでしょ。ほら行くよ、ワンワン」
🐕「え!!!ディンク、いまのもう一回言って!!!」
── 交わらずとも並び立つ者。
🐕「ラストですね!頑張ってください、フリューソルタ寮長!!」
🎐「うん。大丈夫……有終の美を飾れる、ってアレータも喜んでいたし」
🐠「僕たちサイエンス部は美しいからね。光属性の魔力を宿すことも難しくないのだけど……この曲を君と歌いたかったんだ。美しい僕と、可憐な君という2人だからこそ輝く歌に仕上がったことだろう」
🎐「ふふ。なんだか、この合唱祭を通して、どんどん新しい自分に出会える気がしているよ。君はいつでもみんなの前を歩いていたけど……僕は、自分というものが曖昧になって、たまに自信がなくなる時も前にはあったんだ」
🐠「僕の目に映る君だって、立派なイグニハイド寮の寮長、エルス・フリューソルタさ。だけど…今の君の方が、とても素敵に見えるよ。さあ!2人で風を起こそう!ラストを飾るにふさわしい、美しい風を!」
── 率いる者としての自覚をする者。
🕰「己を知り、相手を知る。
自分の思いを、相手の思いを知る。
歌を知り、詞に2人の思いを込める。
さすれば歌声は一層素晴らしく。込める魔力はより強く。
……今回のデュオサウンドは大成功だったようですね」
歌声に込める魔力を、自ら認識する効果は絶大であった。
手探りで歌っていた頃とは違う。
メンバー達の一人一人が、そう感じたであろう。
熱く、静かに。強く、爽やかに。
仄暗く、苦しげに。明るく、朗らかに。
様々な表現を織り交ぜられた歌声は、込めた魔力をその者だけの色に変える。
彼らを魔法士の卵と称するにしてはあまりにも十分過ぎる魔力が込められた歌は、
2人の声によって、唯一の音となり
合唱祭に訪れた人たちの耳に、そして心に届く。
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合唱祭公演第二章。全ての演目を終え、再び壇上に上がった全メンバーを囃す声や喝采が会場を包んだ。
歓声に包まれながら合唱祭のメンバーが下がっていく。
司会進行を担当していた学園長は懐から取り出した砂時計を一瞥すると、満面の笑みで聴衆である生徒たちに声を張り上げた。
🕰「さ〜て。進行具合は……時間もぴったりですね。さすが私。
皆さん!長時間お疲れ様でした。今回の合唱祭プログラムも楽しんでいただけたでしょうか?
クリスマスの時同様、この後はパーティーがあります!
ぜひ美味しいものを食べながら、今日の演目について語り合ってください。
おや?皆さん……その顔は!次回も楽しみで仕方ない、って顔をされていますね?ええ!ええ、わかりますとも。彼らの歌声は、私も胸打たれるものがあります。まるでグレートセブンの歌声を聴いたかのような、素晴らしい魔力のうねりを感じますとも!
クリスマスの時から、彼らは様々な課題をこなしてきましたから。きっとこの合唱祭のラストでは、素晴らしいCorrupted hymnを披露してくれることでしょう。
次回は、我が校の伝統行事である『星送り』にて披露する予定ですからね。その時まで、お楽しみに!」
それでは、と言って踵を返した学園長は、生徒達がこれから移動するパーティ会場の見回りへと去っていった。
🍽「あの。……ヒイエ様……」
👁🗨「ああ、ストラか。……あれは、」
🎭「先輩たち〜!何やってるのぉ?ほらほらぁ、早くパーティ行こうよ〜」
🚫「おい!先輩たちの邪魔をしに行くな……!」
🍽「あ、はい、今行きますよ!……ヒイエ様」
👁🗨「……ふむ」
胸のマジカルペンに触れつつ困惑したような顔をするストラを一瞥し、ヒイエは真っ赤な瞳を薄く開くと真っ暗な空を見上げる。
👁🗨「…………」
星たちは、変わらず瞬いていた。
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7月投稿予定
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🪄 𝙏𝙝𝙖𝙣𝙠 𝙮𝙤𝙪 !! 🤝
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