小説 夏と罰
傘村トータ
小説 夏と罰
- 33
- 9
- 0
#傘村トータ #夏と罰 #エモい #ボカロ #EMA #歌ってみた #nana民と繋がりたい #拍手ありがとう #コラボ募集 #拍手返します #コラボ歓迎 #聴いてくれてありがとう #音源 #オフボーカル #オフボ
(上)
その日は、夏を嫌悪するには十分すぎる空だった
汚れのない青がどれほど憎らしかったか
理解など求めても無駄であろう
自分の存在はこの世界に1ミリ足りとも傷を残せず
生を受けたのも神の気まぐれ
対して、全てから祝福されている君は煌煌と
「夏、終わるの寂しいよな」
君の屈託のない笑顔が私の喉を一掴み
絞めるでもなく、ただただ罪悪感を植えつける
信頼も友情も塗り潰しうる劣等感と
私は共生し続けるのか
(下)
うだるような夏が身体を侵食していく
君を攫った季節が舞い戻ってくる
空は彩濃く
置き去りにされた僕だけが
この世界で風に揺れてそこに在った
君の飲み残しのような人生を
背負って生き続ける僕の身にもなれ
君が諦めてしまった世界で
一文にもならない懺悔を続けている
僕が手を離したあの一瞬を君は
僕に一生後悔させる気なんだね
思い出など何の意味もなさない
君の呪いのような寝顔の前では
Comment
No Comments Yet.