【声劇台本】image

【読み手】あなた【音楽】ib:袋小路/玉響様【台本】青木 街

美しい、愛の結晶。 【台本についてのお願い】 台詞のコピーと貼り付けはお控えください。 コラボの際は音源主様の方へ何かしら反応して頂けると幸いです。 こちらの台本の音源は自作のものではなく、お借りしているものなので他アプリでの使用は控えてください。 よろしくお願いします。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【台詞】 絵を描いていた。 生まれた時からずっと、暗い世界について考えていた。 それが僕の全てで、暗鬱（あんうつ）な心象（しんしょう）の、捌け口を探すのに必死だった。 （01.11~） お墓の前で 額縁を抱く少女 海の夜空に 身を投げる少年 （01.01~） 僕が産んだ。 けれど彼らの不幸をこの手に感じても、 到底、納得のいくものでは無かった。 （00.49~） 「これは、僕の懺悔（ざんげ）なんです。 愛せなかった苦しみなんです。」 （00.40~） 仄暗い心象世界は 僕のお腹の中で悲鳴を上げて、 『外に出たい』と暴れ回る。 「彼らは、あの場所でずっと生きています。 僕が描いた暗い世界で 絵が無くなるまでずっと その苦しみを味わっているんです。 …きっと、人々の賞賛もあそこには届かない。｣ （00.08~） 誰か、 あの世界ごと 僕を殺して。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ※秒数指定は無視しても構いません。 指定通りでいくと音楽と丁度合うかと思います。 【あらすじ】 その画家は自分の絵を我が子のように愛していた。自分の心を投影したかのような暗い絵ばかりだった。 ある日、画家は気づいた。 絵の中に生きる我が子が誰一人として笑顔を浮かべていないことに。 やがて彼は疑問を抱くようになった。 彼らは幸せなのだろうか。 「僕は彼らを愛せていなかった。 本当に愛しているのなら、お腹の中から出すべきでは無かったのだ。」 そう思った所で、筆は止まらない。 一度生まれてしまったイメージが、外の世界を知るまで体内を食い潰していく感覚。 それが恐ろしくなった彼は教会へと向かった。 そして静かに自分の死を願ったのだ。 #街のほんだな #声劇台本