世界
アキノユウ
世界
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ポエトリーリーディングというのをしてみました。やってみたかった。
素敵なBGMをお借りしました、ありがとうございます。
詩
巨悪なんてものが世の中に存在するんならなんて単純な世界なんだろうか、ファスト世界を望む傍ら、原色達をスパッタリングした黒の一歩手前の色彩を裏地に仕込んだハッピを着こんで、群衆の踊る様を失いたくもないんだから、ままならない、愛すべき、いや愛してしまおうか、愛せないしそれ故に愛されない世界は、玄関のドアにかけられた鏡だ、僕の必要性は僕が見出さないといけない、存在証明をする疲労と電車のホームの柵を乗り越えて得られる痛みを比べたら、どちらが良いか、抑うつ的な人間ほど認知は歪まないらしい、僕の判断は正しい、「それぞれの正しさがあるから世界ってのは綺麗なんだ」、ナルシシズムを胸に世界は祈るが、お花畑を夢見る少女たちは血豆を作りたくない、五千円の爪の間に泥は詰まらせたくない、「だれか」なんていない、「僕」しかいない世界は収束しない、軋むドアをあけて生温い空気に手を差し出す、眼閃は今日も美しい。
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