くすんだ壁
伊藤サチコ
くすんだ壁
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くすんだ壁を拭いたら
白いところが逆に目立った
白いところは本当の姿なのに
居心地悪そうに
これが君の言いたかったこと
そう呟いて壁を真っ赤に塗った
くすんだ壁を半分赤に塗った頃に
戻れなくなった
最後まで塗って気がついたら
5時間くらい時間が消えた
これが僕のしたかったこと
そう呟いて真っ赤な部屋で眠った
忘れないように 諦めないように
進んだ日々は過去になった
あの日に戻ることはできないから
僕は先の未来に黒を使おうと思う
くすんだ壁は正しいこと
間違ったこと その全てだ
僕は僕に自信が持てずに
少し汚く見えただけ
これが生きていく勉強
君の顔が悔しいほどに浮かんだ
趣味の悪い真っ赤な部屋に
君は来てくれるかな
嘘をついても自信持って
自慢するよ
その時はごめんなさいが言えたら良いな
生きて行くうちは何度でも
変えることができるから
やれる限りは
君の好きな色、真っ白な壁は
もうなくなってしまったけど
忘れないように諦めないように
必死で過ごした日々が過去になった
あの日に戻ることができないから
僕は先の未来に黒を使おうと思う
僕は君に未来でまた会いたいと願う
Comment
4commnets
- ひつまぶ氏
- よも子@けんぴす推しとってもいい歌ですね(´;ω;`)
- ひつまぶ氏
- まんぼうどんぴしゃり。