【予告風声劇】トップコート

優暮パック

#チュピカ #悪夢 #優暮台本 #予告風声劇 #コラボ募集 #苦しい #挫折 #原案はさめさん #声劇 #虚無感 なんでもできていた、あのころ。 自分の中の感情を育てる事なく、その全てを外側にのみ使ったピアニスト。 いつしか気づいてしまった。 自分の中には何もないこと。 わからさせられてしまった。 ホンモノの表現に。 激流のような、せせらぎのような。 心地よいような悪夢のような。 初めて触れた絶望とともに、崩れ落ちていく。 ​───────ここから台本​─────── 爪を噛む。 …いつからだっけ、爪、噛むようになったの… (少女)｢わあ、すごいねぇ！｣ (少年)｢なんでもできるんだね！｣ (先生)｢おまえ、もうそんなにできるようになったのか、やるなぁ｣ 昔は…なんでも出来た。 世界は私の飾りだった。 …でも、今は。 ｢だから、あなたには死んで欲しいの｣ ｢いつか私をも呑み込んでしまうだろうから｣ ｢あなたにはなにもないのね｣ ある日崩れ去った日常。 壊された現実。 ──鉄の味がする。 重ねたモノは、無意味だった。 空っぽで。 空虚(くうきょ)で。 キレイに塗ったはずの… この、爪も。 もう、ぼろぼろ。 こびりついたネイルチップが、私。 無様で、不格好で。 塗られたトップコート。 自ら噛みちぎり、はぎ取って。 …私は部屋で。 静かに朽(く)ちていく。 ナレ｢とあるピアニストの没落を、美しい旋律(せんりつ)とともにえがくドキュメンタリー映画、『トップコート』。2222年。公開。｣ ​───────​───────​────── 1人でも読めなくはないけど、難しいかも…！ やってみたかった、予告風声劇…！ やりづらかったら、セリフ細切れにして、勝手に割り振っておっけーですw