語り継ぐ者達の記録
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語り継ぐ者達の記録
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「これは、今や人々の記憶から忘れられてしまったむかーしむかしのお話。」
「妖と人の長きにわたる戦乱の世に、『希望』と呼ばれた少年少女達がいた。」
「彼らは守るもののため、愛するもののため、夢のため、それぞれの理由のために命の花を散らし戦った。」
「剣をとる理由は違えど彼らの目指したのはただ一つ。『運命に抗うこと』。」
「血で血を洗う激しい戦いの末に彼らが見たものはなんだったのか。」
「手がかりは今も唯一残っている言い伝え。『紅き花と白き花が交わる時…運命に抗う力が生まれる。』」
「『時の番人』と呼ばれる者が伝えたその言い伝えも今や東のとある地域の民が細々と語り継ぐのみになってしまった。」
「その言葉に隠された本当の意味は何なのか?」
「全ては、真白(ましろ)き月と咲き誇る常世の花のみぞ知る。」
「紅花鬼人伝(こうかきじんでん)」
「これは妖と人が紡ぐ『終わり』と『始まり』の物語。」
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