いかないで
想太 feat.歌愛ユキ
いかないで
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「いかないで」
言えなかった、言葉。
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イブの夜のあと(🌼視点)
「俺、アメリカに帰るんだ」
……今、なんて言ったの?
今までなかった3人でのお出掛け。
嬉しくて楽しくて最高の1日だったのに。
「あっちの大学院に行くんだ」
なんで?日本じゃだめなの?
「今の大学の教授に 俺が勉強したい分野を専門にしてる教授を紹介して貰ったから、その人のところで学ぼうと思ってる」
いなくなるの?
「……いつ、行くんだ?」
言葉が出てこないおれの代わりに とーるさんが聞いた。
「……今日」
今日?今日ってなに?なんで急に??
「今日、か……何時の便に乗るんだ?」
「17時だよ」
おれがぐるぐるしてる間に2人の話は進んでく。
待って、待ってよ。
「いつ、帰ってくるの……」
やっと絞り出した声はいつもより小さくて、ちょっとだけ震えてしまった気がした。
「……帰ってくるかは、分からないよ」
「…え?」
言葉の意味を飲み込めなくて聞き返すおれに、しーながもう一度言う。
「日本に帰ってくるかは、分からないんだ」
「なんで!やだ!!」
考えるより先に口が動いた。
「やだ!それならおれも行く!」
じんわりと目頭が熱くなって、ぼやけた視界の先にいたしーなは 困ったように微笑んだ。
「咲」
「やだ!しーないなかったらとーるさんだって寂しいでしょ!」
おれを落ち着かせようと声を掛けてくれたとーるさんの方を向くと、その瞬間 涙が零れた。
1度溢れ出してしまうと止まらなくなるのがそれで。
そんなおれの頬を指で拭いながら とーるさんが呟く。
「寂しくないとは言わない……でもシーナが決めたことだ。咲も分かってるだろ?」
「……」
肯定も否定も出来なくてただ下を向くおれの頭にしーながそっと触れて呟く。
「ごめんね」
それは、当日になってからアメリカに帰るって告げたことに対してのごめんねなの?
それとも……
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何でもないと口をつぐんだ
ホントはちょっと足を止めたくて
だけどもきみは早足ですっと前を行くから
ぼくはそれを見つめてる
最終便 きみは乗る
ぼくを置いてって
はしりだす ゆっくりと
地面がずれていく
泣いちゃだめ 泣いちゃだめ
でもホントは言いたいよ
「いかないで」
遠くへと消えていく
ぼくを置いてって
もう随分 見えないよ
夜が崩れていく
泣いちゃだめ 泣いちゃだめ
でもホントは言いたいよ
「いかないで」
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①🐬視点
https://nana-music.com/sounds/0632bed2
③🦎視点
https://nana-music.com/sounds/0633358e
#CSM
素敵なピアノ伴奏お借りしました
#いかないで #想太 #ええむ伴奏
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