軽忽な救済を待つ醜さには一片の夾竹桃を cover
こんにちは谷田さん
軽忽な救済を待つ醜さには一片の夾竹桃を cover
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登場キャラクター_______________
🐍ハウラ・ターミル
🧪シュウ・アガタ
キャラクター詳細
女性キャラクター
https://nana-music.com/sounds/05e03ded
男性キャラクター
https://nana-music.com/sounds/05e03da8
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シュウとハウラ。
この2人には共通点があった
「「愛するものがある」」
シュウは難病を研究するチームの研究員であった。シュウは人並みに正義感のある男であった。
そんな彼には幼い頃から一緒に苦楽を共にした妻がいた。
妻は結婚する数年前からとある難病にかかり徐々に弱り、シュウが研究員として成果をあげた頃には遅かった。
成果を握りしめ、病室に駆け込んだシュウの目の前には深く眠りについてしまった妻と看護師、医師が揃っていた。
結果的に妻が目を覚ますことはなかった。
シュウは妻を愛していた。
研究に使う被検体がもっと多ければ、人道的なやり方でなければ、妻は助かったのかもしれない。
もしもの馬鹿げた話だとシュウは自分を嘲笑する。
だがどうだろう、今回の実験は今までにない進みようだ。
これならより多くの人を救う事が出来る。
もしもの話は間違いではなかった。
「 、愛しています。君が生きている間に伝えたかった」
ハウラの父は権力者であった。
だからこそ家族はそれぞれ孤立しており、ハウラは血の繋がった母と二人だけで過した。ハウラにとって家族とはバラバラなもので、ずっと一緒の家族とは疎遠であった。
ずっと一緒の家族を見るため、ハウラは時々町に下りて人々の暮らしを眺めた。
小さい部屋に、ボロボロの服、食事だってハウラとは比べ物にならないほど貧相なものだった。しかしハウラにはない暖かな家族の姿がそこにあった。
ハウラは豊かであったが心は貧しいままだった。
肩を落とし、町から帰るその道に1匹の蛇がいた。小さい子蛇だ。
ハウラはなんとなく家に持ち帰り、蛇を育てた。蛇はあっという間に成長し、ハウラでは隠しきれないほど大きくなっていた。
ハウラが少し目を離した隙に母が蛇を見つけてしまった。
叫び声を上げ、蛇を殺そうとする母にハウラは今までに経験したことが無いほどの怒りを覚えた。
気がつくとハウラは母のような物を殺してしまっていた。蛇はハウラにスルスルと寄ってくる。血塗れの手でハウラは蛇を撫でた。
この時に既に蛇はハウラにとって何にも変えられない家族になっていた。
この蛇はまだまだ大きくなるらしい。そのうちラットじゃ満足しなくなるだろう。
「私があなたを育ててあげるからね」
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