廃校の話-Ⅲ
DE FACTO-WONDERLAND
廃校の話-Ⅲ
- 114
- 17
- 0
🏰 .。 〓:::〓:::〓::: #DFW_sounds :::〓:::〓:::〓 。. 🏰
DE FACTO-WONDERLAND
デ フ ァ ク ト ワ ン ダ ー ラ ン ド
学校七不思議 - Ⅲ
🏰 .。 〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓 。. 🏰
金次郎の薪を探し、人体模型にホットパンツを履かせ、ジャミルが3Pシュートを打ち、階段はラギーが3段飛ばしに登った。そもそも段数なんか気にも止めていなかった。四人の面持ちはもはや歴戦の勇者のようである。
そのようなアレソレを乗り越え、四人は丑三つ時の3階の女子トイレの前に立っていた。
すこし、恥ずかしい。勇者だとて。
『キャーーーーッ リンくん、かっこいい〜!!はぁ尊い!!リンくんは今日も明日も来年も来世もずっと尊い存在なのよ!!え、待ってヨウ様!!あ、リンくんに触れたヨウ様がリンくんに!?ここに来てのヨウ×リンCP!?新しい扉が開いちゃうじゃない〜!!!』
推しを語っている時こそ、人は輝くと言われている。
それは幽霊もお化けも妖怪も、果ては冥府の次期当主まで、みな全て同じらしい。
アズール「…ノックせずとも、何番目の個室にいるか、分かりますね」
リドル「花子さん、僕達と話をして頂きたい。」
『もぉ、うちのヲタ活を邪魔する誰や!!呪い殺してや………ハゥゥッ!!!いい顔が揃ってうちを見てるめう、死んじゃう、ヒャァッ………』
二頭身程の小さいコミカルなサイズの女の子が、トイレから姿を現した。
彼らを目にした瞬間、赤い目がみるみるとハートになってゆく。めろんめろんと威勢が溶け果てた。
アズール「この学校の七不思議の7つ目を教えて頂きたいのですが。」
ジャミル「こいつが答えるわけな」
『え、えへへ…7つ目ぇ?ん〜、お兄さん達カッコイイから条件付きで教えてあげる』
アズール「条件を付けてくるとは…いいでしょう。」
『ほんま!?じゃあメガネのおにーさん、うちに、投げチューしたって///』
投げチュー
投げ 𝑘𝑖𝑠𝑠…
アズール「は…?」
ジャミル「ブフッ」
ラギー「おおっと?ご指名入りましたぁ!さ、アズール君?ぶちゅっと投げましょ!」
アズール「……っぅ、情報開示の為、情報開示の為………ッ」
ふわりと響く、己のリップ音。
後ろから笑いを堪える音も聞こえてくる。
クールに澄ましている彼の顔も、もはや茹でダコのようだ。
間髪入れずに彼女が叫ぶ。
『ご馳走様でした!!!!』
アズール「さぁ、条件は果たしました。七不思議の7つ目が何か教えなさい。」
『玄関の大鏡』
リドル「大鏡?それが」
『それ以上は言えん。そこの褐色肌のダーリンがめっさ睨んできよるからな。ほな、お気張りやす!』
そう言い残し、再びトイレの中へ戻っていく彼女。
ジャミルが少し焦った声色で皆を引き止める。
ジャミル「…妖怪のことを易々と信じていいのか?」
ラギー「まぁ行く宛て無いし、行ってみるだけ行ってみたらいいんじゃないんスか?」
アズール「確かに。では、1度足を運んでみましょう」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
【CAST】
リドル・ローズハート(CV:榴黎)
ラギー・ブッチ(CV:佳菜絵)
アズール・アーシェングロット(CV:闇寅)
ジャミル・バイパー(CV:紫檀 あい)
Comment
No Comments Yet.