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ひばりくん(宇迦)
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また目を覚ますと待ってましたとばかりに広がる真っ暗闇。
ため息をついて、声を辿るように歩く。
あー、くっそなんなんだよ…この夢ほんっと気持ち悪ぃ…
でも、今日はなんだか違う感じがした。歪んで聞こえる声がはっきり聞こえる
⭐️『雅狼くん、こっちだ』
⭐『雅狼くん、こっちだ』
⭐️『雅狼くん、こっちだ』
⭐️『雅狼、こっちだ!!!!!!』
ビクッと肩を跳ね上げ立ち止まるとまた崖の先端に立っていて。
オレは下を見ようと身を乗り出そうとしていた。
その肩をグイッと引っ張られる感覚で、身を乗り出した体は後ろへと引き寄せられる。
体に衝撃がはしったと同時に聞こえる声
⭐️『はぁ…はぁ…よかった…間に合った…』
🐺『え…オレ…は??え、なんで、?ここ夢で…あれ?なんでここに恋詠兄貴が…??』
すると恋詠兄貴が
⭐️『はぁ…』
と大きなため息をついてから、
⭐️『戻るよ』
とオレの手を引く。
戻り方は案外簡単で、来た道をもどる。それだけだった。
目を覚ますと、元いたスタジオで。皆はとっくに帰ってしまっていた。静まり返る室内に、オレらは目を合わせる
開口一番に恋詠兄貴は
⭐️『ほんと危なかった』
ともらした。
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