【声劇台本】とある祭りの話
読み手:コラボ者様 台本:てんきゅう
【声劇台本】とある祭りの話
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今日、彼と花火を見る約束をしていたんです。
(ネタバレを含む、人物紹介を台本後ろに載せておきます)
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初めての台本作りで、変なところもあると思いますが、温かくスルーしていただければ。
台本を読みやすいように少し変えたり、1人称を変えてもらっても構いません。
コラボの際は、拍手お願いします。
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(00:03)
山の神社のお祭り 賑わう屋台通り
大好きな彼とお揃いで買った白い狐のお面
人混みで落としてしまったそれを、私はすぐ戻ると言って探しに行った
ガードレールに立て掛けられたそれを浴衣が汚れないようにしゃがんで拾う
(00:29)
ドンッと、大きな音が辺りに響く
花火が始まってしまったと、お面を抱えて彼との待ち合わせ場所に向かう
カラコロと下駄を鳴らし屋台通りを駆けていく
いくら走っても目的の場所に辿り着けない
どうしてなの
(00:51)
ドンッと、大きな音と一緒に空に白い花が咲く
私の足は自然とその花の方へと駆けていく
辿り着いた先で、男の人が2つの色違いの狐のお面を抱えて泣いていた
ああ、そうだったのか
私は空の両手で彼に抱きついた
(音が消えてから)
「ごめんなさい」
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-人物紹介-
彼女(語り)
大好きな彼と花火を見る約束をして、気合いを入れて浴衣を着てきた。
花火を待つ間に、目に留まった狐のお面をお揃いで買ったまでは良かったが、途中で落としてしまう。一緒に探そうと言う彼に見栄を張って1人で探しに駆け出す。お面は誰かが踏まれないようにと、ガードレールに立て掛けて寄せてあった。拾うためにしゃがんだ時だった。花火が始まった音と共に、花火に気をとられた人とぶつかってしまう。しゃがんで前屈みだった彼女は、浴衣と下駄で上手く体勢を立て直せず、ガードレールの向こう側に落ちてしまう。本来そこまで高さがない崖だったが、落ちた彼女の打ち所が悪く、亡くなってしまう。
けれども、彼女は自分が死んだと分からないまま、拾ったはずの狐のお面を抱えて終わらない屋台通りを駆けていく。
白い花火(慰霊)を頼りに、成長した彼のもとへ辿り着く事が出来た。
彼女の「ごめんなさい」は何に対してだったのか……
彼
祭りの日、すぐに戻ると言って、落としたお面を探しに行った彼女は帰らぬ人となってしまった。事故だった。けれども、後悔が押し寄せてくる。どうして、あの時一緒に探さなかったのか。
祭りに行く事も出来ず数年後、彼の耳にある噂が入る。
「お祭りの日になると、誰もいないのに下駄のカラコロという音が聞こえる」
ただのデマかもしれない。けれどそれが本当なら、もしかして彼女はまだあの祭りにいるのかもしれない。
数年ぶりに祭りに行く。彼女と待ち合わせるはずだった展望台。
慰霊の為に打ち上がる白い花火を眺め、彼の頬を涙が伝う。その手にはあの日買った自分の面と、彼女の側に落ちていた色違いの面。
突然、背中にヒヤリと冷たい感覚が襲う。それがなんなのか、すぐに分かり、涙が止まらなかった。
素敵なBGMをありがとうございました
Ü_KUN @ゆーくん さん
https://nana-music.com/sounds/02f26532
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Comment
2commnets
- はれなつおかりしました!!!!!!!
- ゆあさ台本お借りしました。ありがとうございました😊