途中
てにをは feat.vflower
途中
- 3
- 0
- 0
おかしいと思っていた。
君が行った街で起きる事件、確率は8割を超えてる。
こんな偶然あるわけ無いだろう、何を考えているんだ
そういうのを彼は静かに見つめていた。
少し迷うように伏せた目にかかる睫毛は光をうけて輝き、対照的に濃い影は顔に黒い影を映し出す。
とはいえ、すべて犯人が捕まっておるのだろう?
供述としても動機も手段も通っていると聞く、
それぐらいは新聞でも見るが。
…まぁそうなんだけど、でも……
腑に落ちない。貴方も疑心暗鬼に陥ってるのであろう
早く帰って寝ると良い、と、ここから別れるのだから俺が見えなくなる瞬間もわかるはずだ、と諭す姿はどこから見ても不自然な点はない。
あぁ、うん。ごめん、ちょっと不安になってるみたいだ。じゃあまた。
あぁ、では。
軽く手を振る彼を見送ってくるりと俺は背を向けた
Comment
No Comments Yet.