第2話 双子Live!!《🍰🍮編》
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第2話 双子Live!!《🍰🍮編》
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🍰リカSide
ミレイちゃんとレイナちゃんのパフォーマンスを見て盛り上がるお客さん達をちらっと見てから、ミユちゃんを見る。
ミユちゃんもわたしと同じくふたりを見ていた。
やっぱりわたしたちは似ているね、なんて思いながら、見て思ったことを素直にミユちゃんに伝える。
🍰「ミレイちゃんとレイナちゃん、すごいね。お客さん達すごく盛り上がってる」
🍮「そうだね、やっぱりあのふたりはすごい。トップバッターにふさわしいよね。…私達も頑張らないと。」
🍰「うん」
…あ、ミユちゃんの手、ちょっとだけ震えてる。
そりゃあそうだよね。緊張、するよね。
無言でミユちゃんの手を握ると、彼女の手がピクリと動いた。
🍰「ミユちゃん、隣にいるから、大丈夫だよ」
🍮「…リカ」
ミユちゃんは少し申し訳なさそうにしながら、
🍮「ごめんね、私らしくないね」
と俯いた。
🍰「…ミユちゃんらしさって何?緊張しちゃうミユちゃんも、ミユちゃんじゃん」
ミユちゃんは昔から我慢しちゃうところがあるから、せめてわたしの前では我慢してほしくなくてそう言うと、ミユちゃんは驚いたように目を見開いた。
🍮「……ありがとう」
ミユちゃんはその冷え切った手で私の手を握り返した。
ミユちゃんは基本的にそつなくこなすから緊張知らずだと思われがちだけど、ほんとに緊張してるときは手がすっごく冷たくなっちゃうんだよね。
これは、わたししか知らないこと。ううん、わたしだけが知っていればいいこと。
🍰「怖い、よね。この前はみんな一緒だったけど、今日はふたりだけだし。」
🍮「そう…ね。元の世界での普通のライブなら、ここまでは緊張しないんだけど。…というか、相変わらずリカは緊張していないのね」
🍰「そーだね。」
🍮「リカはいつもそうよね。羨ましいかも」
ふふ、と2人で笑い合う。
ミユちゃんの緊張がいい感じにほぐれてきたみたいだ。
ちらりと路上ステージを見ると、手を振りながら去っていく2人が見えた。
もうすぐ、わたしたちの番だ。
🍰「…行こ、ミユちゃん」
🍮「うん、頑張ろうね」
わたしとミユちゃんは手を繋いだままお客さんの前へと走った。
Next⇨🍰リカ×🍮ミユ姉妹サウンド
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