【二人声劇台本】はじまり

ミナト×リナ　台本ソウスケ

1:30 ミナト：遠い空から、雨が降ってきた。 だんだん雨脚が強くなっていく。 最近の俺はとことんついてないみたいだ。 テストで適当に選んだ選択肢は全部バツだったし かわいいと思ったスズカちゃんには彼氏がいたし 今、目の前でバスが通り過ぎた。 「何でこのバス停は屋根がねぇんだよ。」 1:08 リナ：失恋記念日には、いい天気だと思う。 もっともっと土砂降りになって、全部洗い流してほしい。 このビニール傘が私だけを守ってくれてるから。 「君みたいな彼氏がいたらよかったのに。」 なんて、ビニール傘に話しかけてみる。 0:48 ミナト：しばらく、俺はどしゃぶりに打たれた。 「アイス20％引きセール」の文字が視界に入るまでは。 0:41 リナ：さすがにローファーがしみてきた。 「どんな彼氏にも欠点はあるか」 ビニール傘は、ローファーまでは守ってくれなかったみたい。 コンビニで、少しの間雨宿りした。 0:28 ミナト：俺は、口に入るだけのマンゴーアイスをかきこんだ。 なんであんな奴なんかと。 「いけすかねー」 マンゴーアイスにスプーンをぶっ刺した。 0:18 リナ：コンビニのイートインコーナーに同じ制服の男がいた。 そいつは、この土砂降りの日にアイスにがっついていた。 「こうゆうバカってうちの高校にもいるのね」 5分後に雨が止んで 私は何もかも忘れて太陽に手をかざした。 (続く)