2-3 【帝国少女 / R Sound Design】
半年前。刊行スポーツにて。
「一条さん、隠し事してますよね?」
記者・百花ゑばのその一言に、校閲・一条柊は、眉間の皺を濃くした。
「…はぁ?」
百花は慌てて目線を逸らすが、近くにいた玲条はさらに食い下がった。
「一条さん、分かりやすいんですよ。ねぇ、私達によかったら相談してください!」
一条は二人の視線に対して数歩さがったが、やがて鞄を引っ掴んで部屋を飛び出した。
「あ、逃げましたね!!」
玲条のセリフに、一条は「帰宅だけどっ」と怒ったように捨て台詞を残した。
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
一条柊(さとば)
https://nana-music.com/sounds/05f3bf3f
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
頽廃的都市構想
浮ついた世のシーンでメロウに
雑踏の中息衝いたTrap
ChiptuneとNeonアラカルト
感傷的都市逍遥
フラついた夜のミームとメロディ
彷徨って行き着いた路地裏の闇夜に溶ける
本能的都市抗争
騒ついた銀のホールでファジーに
喧騒の中色褪せぬVaporwave
Makina エトセトラ
絶対的都市権能
ヘラついた今日のあいつをバターに
強がって噛み付いた 聳える都市のシステム
純金製の欠乏感を左の耳にぶら下げて
芳香性の憂鬱感を纏ったら
抗菌性の停滞感を両手の爪に散りばめて
どうせ何も起きることのないこの夜に
朽ちゆく身体と心を連れ
一人当て無く漂っていくの
形骸的残響に絆され
滅びゆく都市を這い回るゾンビ
どんなにどんなに夜に堕ちても
明日の光が世界を染めてく
蘇る私は
帝国少女
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
#までい_nana
Comment
No Comments Yet.