cm風声劇「10回臨む魔女」
--
cm風声劇「10回臨む魔女」
- 15
- 0
- 0
10回臨む魔女 ボイス
「魔女の話をしよう」
(曲入り)
「オルゴールがなっている。
死を追悼するものなのか、それとも生きるための激励か。
目を開けてもオルゴールはない。
オルゴールは記憶の中に」
「遠い昔、幾千の夜を炎で焼き、幾多の命を闇に染め上げた魔女が居た。
魔王軍に属していた魔女は冷酷で、人間の悲鳴など彼女には届かなかった」
(別の音が混ざってから)
「純心で無垢ゆえに呪った。
呪いはやがて厄災となった。
原因を作ったのは人間だ」
「哀れで、憐れな生き物さ」
(少し嘲笑するような雰囲気で)
「半不老不死もいいことばかりじゃない。
死ねないからだを引きずって生きなきゃいけない。
縋りつく過去もない」
「オルゴールはやがて止まるだろうか。
魔女の傍で息絶えていく人たちのように。
……今も、音楽は鳴りやまない」
「魔女を変える十回の死は、彼女に何をもたらしたのか」
「これは、とある魔女の――」
===================
*時間や間の取り方は、自由に変更してください。
「10回臨んだ魔女」のプロローグの声劇になります。
これから小説を書くんだぞ、という自分への追い込みと、周囲への宣伝を兼ねて。
魔王軍の右手として存在していた魔女の話。
人間と魔族は戦争をしていた。魔女は魔王に命じられるがまま、人間の村を焼き払い、兵隊を殺した。そのことに何の疑問も持たなかった。
そんなある日、魔女は一人の人間と出会う。
人間が休戦を申し入れてきた時に送られた人質の王女であった。魔王から命じられ、面倒を見ていたが彼女の性格に振り回されていく魔女。
魔女は彼女に影響されて、死の場面に臨むことになる。
『死の体験』は魔女をどう変えていくのか――
#声劇
Comment
No Comments Yet.