時雨:遠回りの近道と 廃り 果てた線路
湿った手を掴んだまま 速足で進む
碧海:互い違いの畦道が 水みたいに揺らいで
蝉の音を暈したまま 立ち尽くしていた
時雨・澪央:夏が昨日を 通り越して行く
草の匂い 俄雨の温度 混ざり合ったら
澪央・碧海:僕らが今日まで 知らない日々は
数えきれない 鱗雲の奥で 確かに呼んでいる
碧海・時雨:泥に塗れた 僕の手を拒む様に
澪央:「難しい」ってはにかんだ 君と僕とじゃ違うから
全員:だんだん目が回って 夕暮れが燦々 空に散って行った
澪央:思い出す程に言葉が出なくなるのは何故?
時雨:道連れに賛成なら笑って
碧海:疾っくに遠く離れた 君はただ
全員:見たことの無い色に染まった瞳で
澪央:あぁ、瞬きの一つもしないまま
全員:大人なんかには解らない色を見ている
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