【朗読】 描けないもの 数百作目
BGM:『忘れ雪』ACTKEY CO., LTD. (演奏 Sery様) 台本min cast:
【朗読】 描けないもの 数百作目
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おまはさ、もっと世界広げろよ。狭い狭い〜
お前に足りないもの?そんなのありすぎて絵を描く時間の半分くらいで本一冊作れるわ。
なぁ、もっと欲しがりになれよ。誰も咎めやしないからさ。
真面目なお前だから色々考えちゃうのかもしれねーけどさ、周りの奴らなんて気にしなくていいんだよ。
大丈夫だよ。
何があっても、俺はお前の絵のファンだから。な!
『我が友語録 第三章 自由』より
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描けない。
うん、描けないな。
唐突にそう思った。
絵が描けなくなる、つまり行き詰まることはたびたびあった。調子の良し悪しはあるものだ。仕方ない。いつもならそう思える。しかし、今回は違った。
本当に描けないのだ。
はじめて、少し焦りを覚えた。一種のスランプだろうか…。何を思考するにしても疑問は増えるばかりで筆は進まない。まだ下地の段階である。
わたしは椅子に座る彼女を見た。アトリエに訪れては、布一枚の姿になり、椅子にじっと座る彼女。その姿は、何度も描いてきたが、毎回すでに完成された彫刻のように寸分違わず表現される。
決まっていて、美しくて…。
女神像を拝んでるような気分にさえなる。
だからこそ、彼女の姿を完璧にキャンバスへと収められないのが、申し訳なくてたまらなかった。
だが、申し訳なく思うだけでは、絵が完成するわけではない。
描かなくては、描かなくては。
久しぶりに、冷や汗が背中を伝ったような気がした。
まずいまずい。
「…少し、休憩しませんか。お茶、入れてきますね。」
彼女にそう断る。こころなしか、彼女も肩の力が抜けたような気がした。彼女に毛布を渡し、わたしはお茶をいれに席を立つ。
焦りは全てを失敗に導く。何事も落ち着きが肝心だ。
我が友の受け売りだった。彼にとってはわたしは生き急いでいるように見えるのかもしれない。次会う時は、何を言われるだろう。
次彼がアトリエに遊びにくるのはいつだろうか。
必ず週に何度かはやってくるのだ。
それはなんだか、明日のような気がした。もしかしたら今日かもしれない。
自分の心が弾むのがわかる。わたしにとって彼はかけがえのない親友なのだ。
そう思うと、少し笑いが込み上げてきた。
そろそろ、言おうかな。今描いている絵のこと。
そのとき、アトリエのドアを叩く音が響いた__。
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のびのび書いてる。そんな気がして少し嬉しくなっているminです。
のびのび書きすぎてもはや収まり切らない気がします。
小説感覚で見守っていただけると嬉しいです。
何事も行き詰まる瞬間ってありますよね。
私の周りには天才が多いので、いつも劣等感を感じずにはいられず常に行き詰まりを感じています…w
これはもう、頑張るしかないです。
やりたいことをやりたいんで、頑張れるって思えるのが幸せです♪
Seryさん、素敵なピアノの音色をありがとうございました!ペダルによって響く音の重なりが心地よくてうっとりしました…原曲も気になるので調べてみようと思います。
また、Seryさんのオリジナル曲を拝聴させていただきました。
繊細な音と、おしゃれな響きがとても素敵でした!
良いものを見つけた感があって得した気分です。
(上から目線だったらすみません…!!)
ありがとうございました!!
このシリーズのリンクです。
https://nana-music.com/playlists/3589431
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