『三人吉三』序幕 大川端庚申塚の場 ①
作:河竹黙阿弥 お嬢吉三:言端 お坊吉三:言端
『三人吉三』序幕 大川端庚申塚の場 ①
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近々、ことラジを再開したいと考えており…
歌舞伎について語りてぇなぁ…🗻🇯🇵
お嬢吉三の七之助さん、お坊吉三の松也さん、
すーーーげかったな。最高だったなぁ…
おふたり普段から仲良しだよね…うふふ😊💗
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月も朧(おぼろ)に白魚(しらうお)の、篝(かがり)も霞む春の空、冷てえ風も微酔いに、心持よくうかうかと、浮かれ烏(がらす)のたゞ一羽塒(ねぐら)へ帰(けえ)る川端で、棹(さお)の雫(しずく)か濡手(ぬれて)で粟、思いがけなく手に入る百両、
(ト懐の財布を出し、にったり思入れ、このとき上手にて、厄払(やくばら)いの声してお厄払(はら)いましょう、厄落とし厄落としと呼ばわる)
ほんに今夜は節分か、西の海より川のなか落ちた夜鷹(よたか)は厄落とし、豆沢山(まめだくさん)に一文の銭(ぜに)と違って金包み、こいつあ春から縁起(えんぎ)がいゝわえ。どれ、道の用心に持って行こう。
(トこの時四つ手駕籠の垂れをぱらりと上げる。内にお坊吉三、五十日鬘大小の拵えにて、お嬢をうかがう。お嬢金を懐へ入れ、庚申丸を袖にて隠し上手へ行こうとする。お坊思い入れあって、)
【お坊】 もし姐さん、一寸待っておくんなせぇ。
【お嬢】 なんぞご用でござりまするか。
【お坊】 用がありゃこそ呼んだのさ。
【お嬢】 何のご用か存じませぬが、わたしも急な……。
(ト行きかけるを、)
【お坊】 用もあろうが手間は取らせねえ。待てといったら待ちなせえな。
(トこれにてお嬢ムムと思い入れ、お坊駕籠より雪駄を出し、刀を持ち出てお嬢を見ながら刀を差す。両人顔を見合わせ、気味合いの思い入れにて、 )
【お嬢】 待てとあるゆえ待ちましたが、してわたしへのご用とは。
【お坊】 用というのはほかでもねえ。どうか貸してもらいてえ。
【お嬢】 女子《おなご》をとらえお侍が、貸せとおっしゃるその品は、
【お坊】 濡手で粟の百両を。
【お嬢】 え。
【お坊】 見かけて頼む、貸してくれえ。
【お嬢】 そんなら今の様子をば。
【お坊】 駕籠にゆられてとろ/\と一杯機嫌の初夢に、金ときいちゃァ見のがせねえ心も同じ盗人根性、去年の暮から間《ま》が悪く五十とまとまる仕事もなく、遊びの金にも困っていたが、成程世間は難しい。友禅入りの振袖で人柄づくりのお嬢さんが追い落しとは気がつかねえ。
《《入らなかったぁぁぁ》》😂
それからみるとおれなざァ五分月代《さかやき》に着流しで、小長え刀の落し差し、ちょっとみるから往来の人も用心する拵え、こりゃ金にならねえのはもっともだ。
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