第3話 昨日の夜、話したこと。
(毎週土曜日コラボ曲に合わせたストーリーを配信中!!
ここだけしか読めない、若い男女の普通の日常を描いた物語。)
熱を帯びたコンクリートの地面が少しづつ冷めていくのを体で感じながら、僕たちはミハルの家へと向かっていた。
付き合ってから1ヶ月、初めて上がる女性の部屋。
玄関に入ってすぐ、強い柑橘系の匂いが鼻を刺激し、ぼやけて見えにくかった目の前がはっきり見えるようになった。
女性用の下着。カーテンに吊るされたそれは酷く魅力的で、再び酔いが回ってきたようだった。
そこからの記憶はまるでない。
目が開いたら、ミハルがソファに体を丸めて寝ているのが見えた。
どうやら僕は酔い潰れて寝てしまったらしい。彼女のベットを占領して。
僕は罪悪感から、彼女の上に毛布をかけようすると、ミハルは目を覚ました。
「あ、ごめん。起こしちゃった。」
「ん?いいよ。ちゃんと寝れたから。おはよう。」
ミハルは僕を見ると、なにやら嬉しそうにニヤニヤしていた。
まるで、なにか僕の秘密を握っているかのように。
「タクミ。昨日の夜、話したこと、覚えてる?」
「え?何が?なんの話?」
「あ、じゃあ、いい。なんでもなーい笑」
私は正直、タクミがあんなことを話してくれるとは思ってなかった。
もしかしたら、私の知らないタクミがまだまだたくさんあるのかも。
タクミのこと、これからもっと知りたいし、タクミのこと、また少し好きになっちゃった。
つづく
次回 タクミの夢
#Daice #CITRUS
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1commnets
- るぅ☪︎*。꙳声いいねぇ(*Ü*)