幽明境を分かつこと
凋叶棕
幽明境を分かつこと
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この身の 憂さを思えば
生きるのは あやなしとのみ
その花(らくら)の うつくしければ
恐れは無く ただ身を捧ぐ
ほとけには さくらのはなを たてまつれ
死しても叶う 望みのあれば
さもあれば をしからざりし いのちさえ
この身も永久(とわ)に うつくしく
ほとけには さくらのはなを たてまつれ
わがのちのよを ひととぶらはば
さもあれば をしからざりし このいのちさえ
せめて最期は 桜(はな)の下
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