まだあの月と溺れていたい
YURAGANO
まだあの月と溺れていたい
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一人分の物が無くなっただけで随分と静かになってしまった様な部屋を見渡して小さくその名残りを見つけた。普段は気にも止めていなかった、日常の一部だった、オレンジの月のアクセサリーが酷く星の様に眩しく見えて、拾い上げてそれを引き出しに仕舞った。捨てれば良かった筈なのに、『前』の様に『過去の人』となった関わりや思い出を捨てきれない自分が嫌になる。
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