【一人用台本】雨とシミと○○
役者:○○/伴奏:ぴよ様/台本:たぬちき
【一人用台本】雨とシミと○○
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それは、とある雨の降る日のこと
他台本
→ https://nana-music.com/playlists/2799787
サンケーさんの #雨企画 というものを拝見し、投稿させていただきました。
実は、本来Word一枚分の文書なんです。ただ、1分30秒にしては文字数が多いので、nanaでは少しだけカットしています。
たぬちきワールド全開でお届けする「雨」。
皆様ぜひお楽しみくださいませ。
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《注意事項》
①一人称、性別の変更等のアレンジ・アドリブは許可していますが、物語の本筋が変わるような過度な改変はお控えください。
②他サイトにおける転載、使用はお断りしています。
③コラボで使用する際は、当サウンド&伴奏サウンドへの拍手をお願い致します。
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ぽたぽたという音が繰り返される。
そして生まれるシミたちは、やがて大きなひとつの模様に変わる。
雨だ。
ふと口をついて出た言葉は、激しくなった雨音にかき消された。
そのことにほっと胸を撫で下ろす。
世界が雨音に包まれる。
雨音だけの世界は、嘘も本当も、その全てを流して消してくれるのではないかと思ってしまう。
思えば、昔からなぜか嘘に敏感だった。
嘘だらけの言葉に、「ああ、またか。」と心に赤黒いシミを作りながら生きてきた。
シミを消してくれるこの雨は、その言葉の通り、救いの雨と言えるだろう。
本心を悟られないように笑顔を作る。
喉奥に込み上げてきた言葉を、ひんやりとした空気と共に飲み込む。
無意識のその行為を自覚し、今度は違った笑いが零れ落ちそうになる。
雨音がぽたぽたと聞こえる。
雨足が弱まっている。
なんだ、ただの通り雨だったのか。
アスファルトの道に残った雨のシミは、もうシミと呼べるほどの大きさではなかった。
ずぶ濡れの道を見て、今度こそ僕は笑った。
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【あらすじ】
雨が降る日に、ふと頭をよぎったこと。
雨が降る日に、そう信じたかったこと。
これは、どうしようもない僕の独白だ。
【音源】
・「雨とペトラ」 演奏:ぴよ様
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Comment
5commnets
- 朔空お借りします
- 灯火トーチお借り致しました...!!!
- たぬちき
- 🌵Comic🐎🏜️🌵お借りしました😊
- TK4はじめまして! 雨企画に参加して皆さんの台本も読ませて頂いています! 哀愁のある作品ですね。溜め息や煙草の煙がくゆるシーンが見えた気がしました。時には自らがむしゃらに動くよりも、雨が過ぎるのを待つ様に時間が過ぎるのを待つべき場合もあるなと思わされましたね。