【朗読台本】猫
貴方の名前
【朗読台本】猫
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私のことを友人だと言いながら
ついぞ胸の内を明かすことも無く
君はそういうやつだった
何を考えているのかよくも読めない君が
私は嫌いだった
“自分になにかあれば、猫を頼みたい”と
追想と言うには些(いささ)か大仰(おおぎょう)だろうか
君の拾った猫だろう
一度しか見たことのない猫でも
私の意見は正論だった
それはそうだと間の抜けた事を言うものだから
私はー…
私は、次の題材は猫にしようと
見当違いな事を言ったのだ
それなのに君は
あぁ、それがいいと
珍しく屈託無く笑っていた
遺された者を見るのは他人でさえも胸が痛い
いや、
他人だからこそ、痛むのかもしれない
全くの薄情者。
君に会うのはこれで二度目だ
猫は私と目が合うと
読めぬ瞳をやおら細めた
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
理解し合って初めて我々は友人と呼べるのだ
そうでないのに対等かのように言う君が
私はずっと、これからも、嫌いだ
彼の遺書「常磐橋のたもと」
▹▸ https://nana-music.com/sounds/05ee1d15
一年後「君への答辞」
▹▸ https://nana-music.com/sounds/0645135e
TNS様の素敵なオリジナル曲をお借りしました*
ありがとうございます✨
#朗読 #台本 #声劇 #一葉の台本
Comment
6commnets
- 夜長お借りしました(*.ˬ.)"
- cucumber素敵な台本お借りいたしました🙇♀️
- ぎっとんおじゃましました!
- れいちゃ@声劇素敵な台本をお借りしました!ありがとうございます!
- 猫町エッタお借りしますッ!🙇🏼♂️
- 金平糖@声遊びお借りしました! 素敵な世界観、素敵な言い回しに一目惚れです✨✨