【声劇台本】“曖昧さ”の忘失論【朗読】
台本:ばね 読んだ人:
【声劇台本】“曖昧さ”の忘失論【朗読】
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夜中に思いついたフレーズが気に入ったので書いてみた。
“曖昧さ”は普段意識されない。忘れられた感覚だ。
しかし“曖昧であること”は確かに存在する。
では……?
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日々生きていく中で様々な“曖昧さ”に対して目を向けることを
我々は無意識的に避けている。
例えば、リビングにある時計の針だ。
長針、短針まではどの家庭もきちんと合わせておくだろう。
だが秒針は?
5秒違おうが50秒違おうが
はたまた標準時刻に寸分違わずぴったりであろうが
誰1人としてそのことに注意を払ったりはしない。
では、各自の認識において棄却(ききゃく)されている
“ズレた数秒”はいったいどこにいくのであろうか。
ひよこは大きくなるとニワトリになる。
ではひよことニワトリの境はどこなのか。
成長してちょっと大きくなったひよこと
成長途中のちょっと小さいニワトリの違いは?
普段は誰も気にかけないし
気づいた人もそれを“中間期”という味気ない呼び方で
満足したと自分を錯覚させこの問題のことなど忘れたフリをする。
“曖昧さ”は人生の「免震構造」である。
では、曖昧さを失った時に人はどうなるのか。
これを次回の宿題としよう。
各自自由に考えてきたまえ。
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#声劇 #朗読 #セリフ #教授
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